日本では 「若者離れ」という話が聞こえる商品が多いなか、オーディオブランド「beats by dr.dre」のイヤホンやヘッドホンは、1万〜4万円と高価なモデルが多いにもかかわらず、10代〜20代の若者を中心によく売れている。

 この傾向は国内だけみても3年以上安定して続いており、一過性のブームとは言いがたい。なぜ人気は続いているのだろうか?

ワイヤレスヘッドホン「Beats Solo2 Wireless」。税込み2万9000円前後
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ファッションツールとして爆発的な支持を得た

 beats by dr.dreはラッパーで音楽プロデューサーのDr.Dreらが2006年に設立した米国のオーディオメーカーで、低音を効かせたヘッドホンやイヤホンの製造で有名だ。初期からファッション性の高いデザインが注目の的に。レディ・ガガなどの人気アーティストとイヤホンを共同開発するといったプロモーションの成功も奏功し、本拠地の米国では確固たる人気ブランドの地位を築いている。2014年にアップルに買収されたニュースも記憶に新しい。

 その評判は日本にも伝わり、2012年頃には若者を中心に注目されるようになっていた。2013年の日経トレンディネットの記事「売り場直送! トレンド便」でも、同社のワイヤレスヘッドホンが売れ筋上位に食い込んでいた。当時は「低音を好んでというユーザーはもちろんいらっしゃいますが、やはりファッションアイテムとして注目している人は多いですね。首にかけるとちょうどいいアクセントになりますから」(ビックカメラ)といった評価をよく聞いた。

2013年9月に撮影したビックロ ビックカメラ新宿東口店のオーディオ売り場。beats専用コーナーが作られていた
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 この人気は2015年時点でも衰え知らず。イヤホンとヘッドホンの専門店「e☆イヤホン」のヘッドホンカテゴリーでは常に売れ筋上位に主力モデルがランクインしているほか、都内量販店でも専用コーナーを設けたり、ショーケースに入れたりと、同ブランドを特別に扱っている光景を目にする。

 ただし、最近はファッション性一辺倒という売れ方とは違ってきているようだ。