性能も十分だ。CPUはクアッドコアの「Atom Z8350」で、動作周波数は1.44GHz(最大1.92GHz)。メモリーは2G~4Gバイト、GPUはIntel HD Graphics 400で、WindowsのGUIを実用的な速度で動かせる。

 主な外部インタフェースはHDMI×1、USB 3.0×1、USB 2.0×2、有線LAN×1、IEEE 802.11b/g/n無線LAN(RTL8273BS)、Bluetooth 4.0など。電源として2A超の出力が可能なUSB-ACアダプター、HDMI対応ディスプレイ、マウス/キーボードがあれば、購入してすぐに使えるWindows PCとしての要件を一通り備えている。

 さらにWindows PCにはない特徴として、サーボモーターの制御やセンサー類といった電子部品を制御できるGPIO端子を備えるほか、マイコンボード「Arduino」互換のアナログ/デジタル入出力に対応し、Arduinoの統合開発環境(IDE)でアプリケーションを開発できる。x86プロセッサ搭載のArduino互換製品は米インテルのIoT向けPCボードの「Edison」や「Galileo」などがあるが、いずれも流通在庫で終息の方向。LattePandaが海外から2年ほど遅れた国内デビューとなった今では、x86プロセッサを載せ、Arduinoと互換性のあるLattePandaは発売当時よりもユニークな存在になりつつある。

1万円台でWindowsが実用的な速度で動く

 最廉価のメモリー2Gバイト版の実売価格は、Amazon.co.jpでの同社取り扱い品で1万5780円。Raspberry Pi 3の4860円(ケイエスワイの直販価格)の3倍超だが、ラズパイ3の1Gバイトの倍に当たる2Gバイトのメモリー、Windows 10プリインストールのコスト、Arduino互換機能などを考慮すると、割安感のある値付けと言える。DFRobotはLattePanda純正の周辺機器を用意しており、例えば専用の7型IPS液晶ディスプレイ(1024×600ドット表示)は5498円、同ディスプレイ用のタッチパネルは3202円で購入できる。

 実際に試用してみると、名刺大の見かけによらずGUIがキビキビと動く。大きさで速さが決まるわけではないものの、ラズパイやその類似コンセプトのPCボード上で動くLinux OSのGUIより体感速度は高い。


 Windows標準のベンチマークテストツール「Windows System Assessment Tool(WinSAT)」で計測すると、CPUスコア(CPUScore)は5.6、グラフィックス機能のスコア(GraphicsScore)は4.3、ストレージの入出力のスコア(DiskScore)は6.6だった。WinSATのスコアは、4以上であればグラフィックス描画を伴うアプリケーションが実用的な速度で動く、という位置付け。LattePandaのWinSATスコアはその水準を上回る。

Windows標準のベンチマークテストツール「Windows System Assessment Tool(WinSAT)」のスコア。Windows 10ではコマンドプロンプトで「winsat formal」コマンドを実行して計測し、「Get-CimInstance Win32_WinSat」PowerShellコマンドで結果を確認できる
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