ビーツがオーバーヘッド型ヘッドホンの新モデル「Studio3 Wireless オーバーイヤーヘッドフォン」を発売した。Studioシリーズといえば、2014年6月に発売した「Studio Wireless」でワイヤレスヘッドホンにノイズキャンセリング機能をいち早く搭載したことが評価され、ビーツの主力モデルとしてのポジションを確固たるものにしたことで知られる。

 実に3年4カ月ぶりのモデルチェンジとなるStudio3 Wirelessは、独自の工夫でノイズキャンセリング機能を改良したのがポイント。アップルの完全独立型イヤホン「AirPods」で採用したW1チップを搭載し、iPhoneやMacをはじめとするアップル製品での使い勝手を高めたことや、バッテリー駆動時間を延ばしたことも特筆できる。注目のノイズキャンセリング機能を中心に、新旧のStudioシリーズを比較しながら実力をチェックしていきたい。

モデルチェンジしたビーツのオーバーヘッド型ヘッドホン「Studio3 Wireless」。カラーバリエーションは全6色を用意する。実売価格は3万5000円前後
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■変更履歴
・初出時、製品名を「Studio 3 Wireless」と記載していましたが、正しくは「Studio3 Wireless」でした。該当箇所は修正済みです。[2017/12/12 20:00]

W1チップの搭載でペアリングが手軽に、10分の充電で3時間の再生が可能

 Studio3 Wirelessの外観は、デザイン性の高さで評価された旧モデルのStudio Wirelessと基本的に変わっていない。両者を並べても、新旧を判別するのは難しいほどだ。Studioシリーズはビーツ製品の象徴といえる存在であり、あえてデザインに手を加えることはしなかったという。

 だが、アップルの基準に合わせて素材や機構を見直し、耐久性を向上させたのは評価できる。特に、イヤーパッドは経年劣化でボロボロになりやすかったが、表面の人工皮革と内部のウレタンスポンジの素材を変更したことで改善した。さらに、素材の変更で耳への密着感が高まり、遮音性の向上にもつながっているという。

ひと目でビーツのヘッドホンと判別できるデザインを継承しており、細部の質感も高い。重量は約260gで、従来モデルの約270gからわずかに軽くなった
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Studio3 Wireless(左)とStudio Wireless(右)を比べてもデザインやサイズはほとんど変わっていないが、イヤーパッドなどの素材は改良が加えられた(Studio Wirelessは限定モデルのBalmainスペシャルエディション)
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 大きな改良といえるのが、アップルのW1チップを搭載したことだ。AirPodsでも採用されているチップで、iPhoneとのペアリングが容易になるなどのメリットがある。ポイントといえるのが、iPhone以外のさまざまなデバイスにもスムーズに接続できること。手持ちのiPhoneとペアリングを済ませれば、あとはiPhoneと同じApple IDでログインしているiPadやMac、Apple TVなどのデバイスにはすんなりと接続できる。Apple TVで映画を鑑賞する際、テレビにBluetooth機能がなくてもヘッドホンで再生できるのは便利だと感じた。

Studio3 Wirelessと同じW1チップを搭載したアップルのAirPods。耳から外すと音楽が一時停止し、耳に入れると自動で再生が始まるなど、使い勝手のよさが評価されている。同じApple IDでログインしているMacなどのデバイスと簡単に連携する機能もある
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iPhoneと同じApple IDでログインしているMacなら、BluetoothのメニューバーにStudio3 Wirelessが表示され、ワンタッチで接続できる
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Apple TVでも、Studio3 Wirelessの電源を入れた状態でオーディオ出力を選ぶだけでリストに表示され、すぐ接続できるのが便利
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 残念なのが、AirPodsのようにヘッドホンの脱着に連動して音楽を自動で一時停止/再生する機能が搭載されなかったこと。AirPodsの便利さに慣れてしまうと、この仕組みがないのがもどかしく感じる。センサー類を埋め込むスペースは十分にあると思うので、次期モデルではぜひ搭載してほしい。