2万円前後のイヤホンのなかで最もおすすめの製品は何か。AV評論家の折原一也氏が、7つの製品を比較して、どれが良いのかをレビューした。

 2015年冬〜2016年のイヤホンベストバイを選出する記事第2弾。前回の記事「1万円前後のおすすめイヤホン選び【15〜16年版】 中国・台湾ブランドが音質も伸びている」に続き、2万円クラスでおすすめのイヤホンは何なのかをレビューする。

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 イヤホンの購入予算として2万円前後となると、普段はスマートフォンで音楽を聴く音楽好きにとっても、大きな買い物になる価格だ。

実はコスパに優れた価格帯

 国内外の約1000機種のイヤホン・ヘッドホンが店内で視聴でき、10万円以上のイヤホンも扱っている専門店の「e☆イヤホン」。同店では、2万円というとミドルクラスの価格帯といったところだが、国内ブランドではハイエンドに近い価格帯だ。だが、熱心なイヤホン好きをターゲットとして、中国・韓国・台湾の新興ブランドから機種が多数投入されている。

「2万円前後のイヤホンは、もうワンランク上の3万円前後のモデルと比べても、音がそこまで変わらない機種が多いんです。もちろん最初の1機種目の購入としては勇気がいりますが、実際に手を取ってみると相当満足できる買い物になると思います」(イヤホン・ヘッドホン販売担当の磯山翔氏)。価格に比べると高音質で、コストパフォーマンスに優れた価格帯でもある。

東京・秋葉原の「e☆イヤホン」店内。5000円以下の安価な機種から10万円超のモデルまでがそろう
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「e☆イヤホン」で販売を手がける磯山翔氏
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 イヤホンの構造としては、1万円クラスの機種はダイナミック型ドライバー搭載機種が多数を占めているのに対して、2万円クラスではBAドライバーを複数搭載したモデルや、ダイナミック型ドライバーとBAドライバーとのハイブリッド型など、技術的にも選択肢も豊富だ。

【ドライバー】:イヤホンの音を鳴らすための機構で、大まかな音傾向を決める構造。現在はダイナミック型ドライバーとBA型ドライバーの2種類が多い

【ダイナミック型】:イヤホンの最も一般的な駆動方式。音声信号をボイスコイルを通じて振動板に伝えて音を鳴らす構造

【BA型ドライバー】:バランスド・アーマチュア型ドライバーの略。補聴器に採用されていた構造をオーディオ向けに改良して作られたもので、小型で正確な音の再現性に優れ、クリアな中〜高域を特徴とする。元々は10万円以上の高価なモデルで採用されていたが、近年は低価格化が進んでいる

 そこで、同店の磯山さんから、かなりマニアックなものも含めて今人気になっている2万円前後のおすすめイヤホンを推薦してもらった。次ページからは各製品の紹介と磯山氏のコメント、そしてAV評論家の僕(折原)が試聴した音質レビューをお届けする。最後に、総評と僕が選んだイチオシモデルを紹介する。