山形県教育センターにて2017年10月11日、県内の小学校の先生を対象にした「小学校におけるプログラミング教育実践講座」が開催された。最新動向の解説や実践事例の紹介、先生自らが参加するプログラミングのワークショップからなる研修で、各学校でプログラミング教育を推進するリーダーを養成するのが目的である。

 ワークショップでは、『小学生からはじめるわくわくプログラミング』シリーズの著者・監修者で青山学院大学客員教授の阿部和広氏が講師を務めた。Scratchプログラミング、およびタブレットプログラミングの2部構成を約3時間かけて実施。参加した18名の先生にプログラミングを体験してもらった。

講師を務めた青山学院大学客員教授の阿部和広氏
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 前半のScratchプログラミングでは、NHK Eテレの番組「Why!?プログラミング」を活用した映像と対面での講義を組み合わせる形態でワークショップが行われた。Scratchの基本的な操作方法を学んでから、小学校の算数の授業に取り入れられることが想定される多角形の描き方を参加者である先生自身がプログラミングした。

さまざまな多角形をプログラミングする方法を先生自らが体験した
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 後半のタブレットプログラミングでは、iPadでのプログラミング学習ができる書籍『小学生からはじめるわいわいタブレットプログラミング』をベースに、3人一組のグループでじゃんけんゲームを作成。さらに、このゲームを応用したプログラムの共同開発に取り組んだ。「タブレットプログラミングには、共同作業しやすい、持ち運びやすいという特徴がある。このあたりを工夫しながらグループ学習に取り組むとよいのではないか」(阿部氏)という狙いからである。

3人一組のグループで、3台のiPadを使ってじゃんけんゲームを作成。画面にグー・チョキ・パーをランダムに表示させて勝ち負けを決める
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 こうしたプログラミング体験を通じて、阿部教授は「プログラミング教育では、高度なことをやらせる方向に考えがち。しかし、単純な素材でも広がりのある表現ができることを示して、子供たちに自分で考える機会を与えることが大切だ。それをできるのは先生しかいない」と述べ、先生が果たす役割の重要性を訴えた。

iPadでは、Scratchをベースに開発された無償アプリ「Pyonkee(ピョンキー)」を使用した
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(田島 篤=出版局)