新製品発表のプレゼンテーションでは、GoProの創業者でありCEOのニコラス・ウッドマンがFusionを披露。全天球映像がプラネタリウムのドーム状スクリーンに映し出されると、客席を埋めた参加者から盛大な拍手と歓声が上がった
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 アクションカムで知られる米GoProは2017年9月28日(現地時間)、アクションカムの最新機種「HERO6 Black」と、同社初の全天球撮影に対応した新シリーズのアクションカム「Fusion」を発表した。HERO6 Blackは、防水ケースに入れることなく水中撮影できる防水構造を維持しつつ、動画のフレームレートや画質を向上。Fusionは、全天球カメラとしては珍しく防水ケースいらずの水中撮影機能を備えたうえ、全天球動画から特定の部分だけを切り出す機能を備えたのが注目される。

 このカメラでないと撮れない写真や動画が撮れる、ということを訴求し、SNSで使いたいユーザーなどに訴求する。

 HERO6 Blackの実売価格は5万9000円前後(税込み)で、9月29日に販売を開始した。Fusionの米国での実売価格は699.99ドル(約7万9000円)で、日本での価格や発売日は未定。

全天球アクションカム「Fusion」は動画の切り出し機能が充実

 今回の発表でHERO6 Black以上に注目を集めたのが、GoPro初の全天球アクションカム「Fusion」だ。360度の全天球写真や全天球動画が撮影できるシリーズ初のカメラで、今年4月に開発を発表してから期待が寄せられていた。今回のスペシャルイベントでも、プラネタリウムに全天球動画を投影し、大勢の参加者にVR体験をアピールするなど、力の入ったローンチとなった。

全天球アクションカムの「Fusion」(右)。アクションカムの主力モデル「HERO5 Black」(左)よりも一回り大きい
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Fusionは本体の裏表にレンズと撮像素子を備える。前面には、カメラの動作状態が表示されるモノクロ液晶を備える
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液晶がないほうが背面だ。側面に電源ボタンを備える。グレーの色味は現在のHEROシリーズと共通のイメージとなっている
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 Fusionは、本体の前面と背面にそれぞれレンズと撮像素子を備え、2つのカメラで撮影した写真や動画をリアルタイムでスティッチ(つなぎ合わせ)し、5.7K/30fpsの動画として記録する仕組み。本体は5mの防水仕様となっており、本体そのままの状態で水中撮影もできる。

 レンズ部はHERO6 Blackとは異なり丸く出っ張っており、その左側にモノクロ液晶パネルを備えている。スクエアな本体のフォルムはHERO6 Blackに通じるデザインやカラーリングながら、レンズから下がやや傾斜して薄くなっていく形状が個性的だ。

真横から見ると、下のほうがすぼまった形状になっている。本体が写り込まないための工夫だ
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本体下面には、HEROシリーズで採用されているマウントのブラケットが取り付けられるようになっている。三脚ねじ穴はHEROシリーズと同様、本体には装備していない
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 動画は5.7K/30fpsに加え、3Kでは60fpsの高フレームレートにも対応する。画像処理によるビデオスタビライゼーション機能も搭載し、ブレや揺れを抑えた全天球動画が撮れる。

Fusionで撮影した全天球の5K動画。マウスのドラッグで視点を自由に変えられるほか、スマホを使えばVRゴーグルでの視聴にも対応する
全天球動画は5.7K/30fpsと3K/60fpsの撮影に対応。写真は18Mピクセル相当での記録が可能とのこと
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 面白いのが、全天球動画から通常の画角の動画を切り出す「OverCapture」だ。撮影した全天球動画をスマホで再生しながら、希望の被写体がある方向にスマホを向けるだけで、その部分が切り取られていく仕組みだ。切り取る画角は固定されることはなく、スマホを動かした通りに自由自在に変えることができるのが大きな特徴となっている。

OverCaptureの利用イメージ(7分54秒あたりから解説)。スマホの向きを変えるだけで、動画を再生しながらリアルタイムに画角が変えられるのが面白い

 OverCapture機能は、2018年初頭にリリースされるスマホの「GoPro」アプリで搭載する予定だ。PCソフト「Fusion Studio」は、11月のFusionのデリバリーと同時期にリリースされる見込み。