東京ゲームショウには毎年、中小規模のモバイルゲーム関連ブースを集めたコーナーが用意されており、今年も「スマートフォンゲーム」コーナーとして多くの企業ブースが軒を連ねている。だが今年、そのスマートフォンゲームコーナーで非常に目立っているのは中国系のメーカーである。
確かにここ最近、日本進出して成果を出している中国系スマートフォンゲームメーカーが増えており、例えば『メルクストーリア』『あんさんぶるスターズ!』などで知られるHappy Elementsや、『陰陽師』で知られるNetEase Games(網易娯楽)なども中国系のメーカーである。そうした勢いを受けてか、東京ゲームショウでも中国系のメーカーが比較的大きなブースを構え、自社のゲームをアピールするケースが増えているのだ。
各ブースで共通して非常に力を入れているのが、コスプレイヤーが多数登場するイベントだ。例えば日本でも『三国天武』などのスマートフォンゲームを配信している6wavesのブースは、『ファントムブレイド』『大航海』など配信予定のゲームの試遊コーナーを設けているだけでなく、ゲームのキャラクターに扮したコスプレイヤーが多数登場するイベントを定期的に実施。ブースの1階だけでなく、2階までもコスプレイヤーが占める様子は圧巻だ。
またレジーナエンターテインメントと、Glee Gamesが共同出展しているCLICK TECHのブースでは、同社が配信している『DRAGON BLADE』『放置少女』や、配信予定の『大富豪』などのタイトルを展示するとともに、プロモーションCMに起用するキャストを投票で決めるイベントを実施。アプリをダウンロード、もしくは事前登録することで、好みのコスプレをしたキャストに投票できるという。
一方で各ブースのゲーム内容に目を移すと、その多くはアクションRPGや、PvP系のオンラインゲームなどが主のようだ。「三国志」など中国やアジアの世界観を舞台にしたものも多く、日本のゲームとは異なる雰囲気を感じさせる。
そうした中で異色の存在となるのが、ニキのブースに展示されている『ミラクルニキ』だ。こちらは世界中を旅して衣装を集め、コーディネートを楽しむという女性向けゲーム。こうしたゲームが登場するというのも、中国メーカーのゲームの幅の広さを見て取ることができるだろう。
ブースの中には日本語が通じないケースもあるが、ゲームの楽しさは世界共通。中国系メーカーのゲームにも触れてみて、楽しさの幅を広げてみてはいかが。
(文・写真/佐野正弘)