東京ゲームショウ2016の会場内に設けられたe-Sportsステージでは、一般公開日である9月17、18日の2日間、様々なゲームの大会が開催された。その中で、目についたのが、ディー・エヌ・エーによる『魅せろ!オセロニアンの戦-2016 in TGS-』。同社がiOS/Android向けに配信している『逆転オセロニア』のランキング上位8人によるトーナメント戦で、スマートフォン向けゲームとして初めてe-Sportsステージでの大会実施となった。

 逆転オセロニアはオセロベースの対戦ゲーム。オセロの石が様々なスキルを持ったキャラクターになっており、マスに石を置くことでスキルが発動、対戦相手を攻撃したり、自らのダメージを回復したりする。通常のオセロと違うのは、勝敗に獲得した石の数は関係なく、スキルで繰り出される攻撃で相手のHPをゼロにしたほうが勝ちとなる。

 今回の大会では、解説を務めるファミ通Appスターズのターザン馬場園氏、宮坊氏、タイガー桜井氏を挟むように対戦する選手が座り、逆転オセロニアをプレー。背後の大型ディスプレーに両選手のスマートフォン画面が表示される形で行われた。

e-Sportsブースで行われた大会『魅せろ!オセロニアンの戦-2016 in TGS-』の様子
e-Sportsブースで行われた大会『魅せろ!オセロニアンの戦-2016 in TGS-』の様子

 優勝したのは、前回のリアルイベントでも優勝した饅頭丸氏。2回戦では、対戦相手の「..」(ダブルドット)氏と、盤面のマスがすべて埋まる熱戦を繰り広げ、観客からは「おお~」という歓声と拍手が沸き上がった。逆転オセロニアのディレクター・けいじぇい氏によると「饅頭氏は大会開催前から一般ユーザーからの注目度が高く、ほかの参加者が彼を相手にどれくらい戦えるかが今大会の関心事だった」という。一般ユーザーの注目通り、一段違う実力を見せつけた形だ。なお、優勝者には、大会特性の金メダルが送られた。

 これまで、e-Sportsというと、シューティングゲームや格闘ゲームなどが中心だったが、スマートフォン向けゲームでも大会が行われるようになると、幅広いユーザーが参加しやすくなりそうだ。近年は、スマートフォン向けゲームのプレー映像をYouTubeで配信する人、それを自分のプレーの参考にするために閲覧する人も増えてきた。けいじぇい氏は、「逆転オセロニアのキーワードは“逆転”“対戦”“観戦”。逆転と対戦はゲームの中の話だが、観戦はリアルでしか実現できない。今後も東京・大阪・名古屋などの都市部を中心に大会イベントを実施してきたい」と話す。

(文・写真/平野亜矢)

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