注目は「人工知能」「ワイヤレス充電」

 一方、iPhone Xによって、スマホにおける人工知能(AI)の活用が加速しそうだ。iPhone X/8のA11 Bionicプロセッサーは機械学習を支援する「ニューラ ルエンジン」を搭載する。これはファーウェイが先手を打って発表した「Kirin 970」のNPU(Neural‒network Processing Unit)を連想させるものだ。こうしたAIの専用エンジンを搭載するメリットは、クラウドに頼ることなく端末内で完結できるためレスポンスが速く、プライバシー保護にも有利という点だ。

 ワイヤレス充電も再び脚光を浴びることになるだろう。かつて「Qi」規格対応のワイヤレス充電器は大手キャリアも発売していたが、いまではユーザーの引き出しの奥でほこりをかぶっている状態だ。だがiPhone X/8の対応をきっかけに、カフェや空港など公共の場所で充電器が普及すれば利便性が高まり、他スマホも追随する可能性がある。

iPhone X/8はQi規格のワイヤレス充電に対応した。アップルは複数デバイスをまとめて充電できるパッド「AirPower」を開発中だ
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 最後に、iPhone X/8と同時発表された「Apple Watch Series 3」のセルラー通信対応モデルにも注目したい。時計単体での音声通話やデータ通信に対応し、日本でも大手3キャリアが安価な料金のオプションサービスを発表した。

 今後はApple Watchだけでなく、Android Wearなど他のウェアラブル端末にも対応機器の拡大が期待される。スマートフォンとウェアラブル端末の新しい関係に注目だ。

第3世代Apple WatchはLTEモデルを追加。日本の大手3キャリアも月額350〜500円のオプションサービスを発表した
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(文・写真/山口健太)