「X」は片手で持ちやすい?

 iPhone Xの最大の特徴は、これまでのiPhoneのイメージを覆す5.8インチの大画面だ。iPhone 6から3年間続いてきたデザインを脱却し、誰が見ても一目で新型iPhoneと分かる進化を遂げた。今年で10周年を迎えたiPhoneシリーズだが、クック氏が「次の10年を見据えたモデルだ」と自信を持って披露したのも納得できるデザインだ。

噂の新型iPhoneの正式名称は「iPhone X」(Xはテンと発音する)。本体前面を覆う5.8インチの有機ELディスプレーが印象的だ
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本体背面にはデュアルカメラを搭載。スタジオ照明の効果を得られる新しいポートレート撮影や、拡張現実(AR)対応アプリを楽しめる
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 iPhone Xの画面サイズは5.8インチだ。これまで4.7インチのiPhoneを使ってきたユーザーにとって、5.5インチのPlusより大きいiPhone Xは「大きすぎる」と感じるかもしれない。だがこれは本体面積のほとんどを画面が占有しているためで、横幅は70.9mmとiPhone 7に比べて3.8mm増えたが、7 Plusより7mmも細い。十分に片手で持ちやすいサイズに収まっている印象だ。

 デザインの変化は使い勝手にも影響を及ぼしている。伝統的に画面の下に位置していたホームボタンが撤去され、同時にiPhoneの画面ロックやApple Payのセキュリティを担保してきた指紋認証「Touch ID」も廃止された。代わりに登場したのが、高精度の顔認証システム「Face ID」だ。

 顔認証で指紋認証の代わりが務まるのか、と不安になるところだが、アップルによればむしろ安全性は高いという。注目すべきは、眼鏡の有無や髪型の変化には柔軟に対応しつつ、顔写真や精巧なマスクを使ったなりすましは防ぐという、その精度だ。本体上部に搭載したセンサーで顔面の正確な深度情報を測り、新プロセッサー「A11 Bionic」のニューラルエンジンを用いた機械学習により、双子でも正確に見分ける精度を実現したという。

画面上部の凹型部分にはフロントカメラや多数のセンサーを搭載。これらを駆使して指紋認証を高精度の顔認証「Face ID」で置き換えた
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Face IDはApple Payにも対応する。側面のボタンをダブルクリックしてFace IDを起動し、顔認証して決済する
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 使い勝手という面では、現行モデルの順当な進化形といえるiPhone 8/8 Plusにも注目だ。プロセッサーはiPhone Xと同じA11 Bionicを搭載しつつ、従来通りTouch IDも搭載。がらりと雰囲気の異なるゴールド色が加わり、iPhone Xと同じくワイヤレス充電にも対応した。

 従来のiPhoneを使い慣れたユーザーにとって、8/8 Plusは何の不安もなく乗り換えできる新モデルといえる。発売日は9月22日とiPhone Xより1カ月以上早いため、2年契約の更新期限が迫るユーザーには悩ましい選択になりそうだ。

iPhone 7の後継は「7s」ではなく「8」。4.7インチの「iPhone 8」と5.5インチの「iPhone 8 Plus」の2モデルだ
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