「LINEモバイル」でさらに市場拡大へ

 では、2016年下期の市場ではどのような動きが起きると考えられるだろうか。やはり大きなものは、やはりLINEが「LINEモバイル」でMVNO事業に参入することだろう。

 LINEは今年3月にLINEモバイルのサービス概要を発表しており、月額500円から利用可能で、なおかつLINEによるコミュニケーションには通信料がかからないとしたことが、大きな注目を集めている。サービスの開始は今夏から秋にかけてと見られている。上場したばかり、かつ高い知名度を誇るLINEの参入は、MVNO市場にとって大きなインパクトとなるだろう。

 ユーザー側からすると料金や「LINE使い放題」などが注目されるLINEモバイルだが、MVNO側からすると、LINEモバイルには別の大きな側面がある。それは、格安SIM・格安スマホの認知拡大にLINEモバイルが貢献する可能性があるということだ。

 確かにLINEモバイルは、既存のMVNOにとってライバルではあるが、一方でMVNOは認知度の面でまだ課題があることも事実。それだけに、強いブランドと顧客接点を持つLINEがMVNOとなることで、格安SIM・格安スマホの知名度拡大に期待する向きは多いようだ。

LINE利用者のうち、LINEモバイルを知っている人の割合は約3割。うち3割がサービスに興味を示しているという
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 さらにLINEモバイルには、フィーチャーフォンからスマホへの移行を促す役割も期待できる。その理由は若年層だけでなく、50代のスマホユーザーも、LINEを利用する割合が男性で約8割、女性では約9割以上と非常に高いためである。

 日本は人口高齢化の影響もあってフィーチャーフォンからスマホへの乗り換えが進みにくく、スマホの普及率が5割程度にとどまっている。そうしたことからLINEモバイルが、LINEをキーとしてシニアのスマホ利用拡大につながっていくものと期待されているようだ。

LINEの利用率は、老若男女問わず他のSNSなどと比べても非常に高いことが分かる
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