家庭用ゲーム機の伝説のゲームもブラウザーでできる

 HTML5と併せて、Yahoo!ゲーム ゲームプラスで特徴的なのが、クラウド型のゲームであることだ。サーバー側でほぼ全てのゲーム処理を行い、それを動画のようなストリームとして、ユーザーのブラウザーに表示する。ユーザーが操作すると、その入力をサーバーに返して処理を進める。このため、ユーザーが使う端末の性能が高くなくても、高品質な3Dグラフィックのゲームを楽しめるのがポイントだ。

発表会では『ファイナルファンタジーX』のデモプレーが行われた。キャラの動きの激しい戦闘シーンでもコマ落ちすることなくスムーズにプレーできていた
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 常にサーバーからストリームを流し続ける分、ネットワークの負荷が高く、固定回線などでないと安定してプレーできなかったり、アクションやシューティングなど、タイミングが重要なゲームでは遅延が発生したりする弱点はあるが、それでもゲームメーカーにとってメリットは大きい。ゲーム機専用として開発したタイトルや、ゲーム機のハード自体が廃れてしまったものでも、ブラウザーゲームとして再販できる可能性が高いからだ。

 実際、ゲームメーカー各社もYahoo!ゲーム ゲームプラスには積極的で、7月18日時点で参画するゲームメーカーは、スクウェア・エニックス、タイトー、サイバード、角川ゲームス、コーエーテクモゲームスなど、52社に上る。

「Yahoo!ゲーム ゲームプラス」に参画するゲームメーカーは52社
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 スクウェア・エニックスの松田洋祐社長は、Yahoo!ゲーム ゲームプラスの発表会で「現在はネイティブアプリ全盛の時代だが、2020年に向けて5G回線も導入され、通信環境も大きく変化する。ブラウザーゲームが再度注目を集めるのは想像に難くない」とコメント。

 女性向けタイトルを多くリリースするサイバードの内海州史社長は、「女性ユーザー比率が高いゲームの市場は2年で7.6倍に成長している。マーケットの拡大の鍵は女性プレーヤー」と説明。同社の「イケメンシリーズ」で最も人気の高い『イケメン戦国 時をかける恋』を投入し、ブラウザーゲームでの女性ユーザーの拡大に期待を示した。

スクウェア・エニックスの松田洋祐社長
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『イケメン戦国 時をかける恋』について説明するサイバードの内海州史社長
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 さらに、コーエーテクモゲームス ゼネラルプロデューサーのシブサワ・コウ氏は、完全新作『Turn』(コードネーム)の投入を発表。「(Yahoo!ゲーム ゲームプラスは)ウェブゲームありながらさまざまな演出が考えられるので、ゲームクリエイターとしてワクワクしている。『Turn』はコーエーがHTML5で制作する初めてのタイトル。歴史ジャンルではなくファンタジーの世界観にチャレンジする」と意欲を明かした。

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 ヤフーでは、位置情報や歩数計などのライフケア分野やヤフーが運営する他のサービスとの連携も視野に入れている。パソコンやスマホからウェブサイトにアクセスすればすぐにプレーできるブラウザーゲームは、女性やライトユーザーでも気軽に始めやすい。Yahoo!という知名度の高いブランドで展開することで、ゲームユーザーのすそ野を広げる起爆剤になる可能性もありそうだ。

発表会では、歩数計と連動したゲームタイトルを紹介
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(文・写真/シバタススム)