手のひらに載るほど小さなコンピューター「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」には、無料のプログラム開発環境が標準装備されています。プログラミングによってオリジナルのゲームを作ったり、電子回路を制御したりと、思い描いたアイデアを実現できます。第2回は、小学生でもプログラムを作れる「スクラッチ」と、本格的なプログラミング言語の「Python」を使ってみましょう。

 Raspberry Pi 3(以下ラズベリーパイ3)は、前回「夏休みは「ラズパイ3」で電子工作&プログラミング【前編】」で紹介した「Scratch(スクラッチ)」だけでなく、アプリの作成などに使われるプログラミング言語「Python(パイソン)」の開発環境も搭載しています。せっかく無料で使えるプログラミング環境があるので、気軽にプログラムを始めてみましょう。

 今回は、まずスクラッチで猫のキャラクターを操作するゲームを作ります。さらに、Pythonを使ってシンプルなプログラムを書いて実行する方法も紹介します。

「スクラッチ」でプログラミングの基本はバッチリ

 前回はスクラッチを使って簡単なプログラムを作成しました。この中でスクラッチの操作方法についても説明しました。

 今回は、ステージ上に表示されている猫を自由に動かせるプログラムを作ります。このプログラムを作ると、プログラムの基本となる「順次処理」「繰り返し」「条件分岐」を理解できます。この3つは、ほかのプログラミング言語でも使われるプログラムの基本動作です。スクラッチで使い方を理解しておけば、ほかのプログラミング言語もスムーズに理解できます。

「繰り返し」処理で連続して動かす

 スクラッチでは、右上にある緑の旗をクリックすると、つながったブロックが上から順に実行されます(順次処理)。最後のブロックの実行が完了すると、プログラムが終了します。猫のキャラクターをずっと右へ動かしていきたい場合、1度動いただけでプログラムが終了しては困ります。

 このようなときは、何度も同じ動作をさせるため、繰り返し処理をします。ずっと繰り返したいときは、「制御」カテゴリーにある「ずっと」ブロックを使います。「ずっと」ブロックは「コ」の字の逆の形になっており、この中に配置したブロックを繰り返し実行します。

 猫のキャラクターを動かしたい場合は、「動き」カテゴリーにある「10歩動かす」ブロックを配置します。しかし、これだけでは一瞬で端まで動いてしまうため、「制御」カテゴリーにある「1秒待つ」ブロックを入れます。これを実行すると、猫のキャラクターが右へ10歩ずつ動きます。

繰り返し処理のブロックを使って猫のキャラクターを右へ動かす
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 このプログラムを動かしてみると、猫の絵が同じ状態なので滑っているように見えてしまいます。そこで、2枚の絵を交互に切り替えて表示すれば、猫が歩いているように見えます。スクラッチの初期状態で、すでに2枚の猫の絵が用意されています。「スクリプトエリア」にある「コスチューム」タブをクリックすると、読み込まれている絵を確認できます。

「スプライト1」には、「コスチューム」として、初めから2枚の絵が用意されている
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 絵を切り替えるには「見た目」カテゴリーにある「次のコスチュームにする」ブロックを使います。これで、2枚の絵が切り替わりながら猫が動くようになります。

絵を切り替えて、猫が歩くように見せるプログラム
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