格安SIMや格安スマホで波に乗るMVNOの攻勢を受け、いよいよ大手キャリアも料金の見直しに乗り出す。

 KDDI(au)は2017年7月10日、新料金プラン「auピタットプラン」を発表した。ひと月に利用したデータ通信量に応じて、5段階に分けられたパケット料金が自動的に適用される仕組み。データ通信の利用が少ない月は低料金で済み、多かった月も利用状況に応じた料金で済む。従来プランはそのまま残し、ユーザーの好みや利用スタイルに応じて選べるようにする。MVNO並みの低料金と充実したサポートが得られる大手キャリアのメリットを両立できるプランとして、今後競合の大手キャリアにも影響を与えそうだ。

月額1980円からの新料金プラン「auピタットプラン」を発表するKDDIの田中孝司社長
[画像のクリックで拡大表示]

ひと月に使ったデータ通信量に応じてパケット料金が決まる

 auピタットプランがこれまでの料金プランと異なるのが、「データ通信量の実績に応じてあとから料金が決まる」こと。例えば、ひと月の通信量が1GBに満たなかった場合、通話定額を含む利用料金は2980円で済み、3G~5GBの範囲内だった場合は5480円になるという具合だ。料金は5段階で変動し、最大20GB(20GBを超えた場合は速度制限あり)まで用意する。

料金は5段階で用意され、データ通信量によって決まる。20GBを超えた場合は通信速度制限の対象となる
[画像のクリックで拡大表示]
同等のデータ通信量で比較すると、従来プランよりも割安な価格に設定されている
[画像のクリックで拡大表示]

 通常の料金プランは、事前に契約した一定のパケット通信量が毎月割り当てられ、その通信量に達しなくても契約通信量分の料金になる。もし5GBのプランを契約していて月に1GBしか使わなくても、料金は安くならない。auピタットプランならば、月々の利用状況に応じて料金が変動するのが良心的だ。

データ通信量が毎月大きく変動しても、通信量に見合った料金で済むのがこのプランのメリット
[画像のクリックで拡大表示]

 2017年12月31日までの期間に、新規契約か機種変更でauピタットプランに加入した場合、利用料金が12カ月間1000円引きになる「ビッグニュースキャンペーン」を用意する。このキャンペーンやauスマートバリュー(固定回線とのセット割引)を適用すると、データ通信量が1GB未満の場合は通話定額込みで1980円で利用できる。

 KDDIの調査によると、多くのスマホユーザーはデータ通信量が毎月大きく変動している。田中社長は「あくまでも推測だが、通信量の多い動画視聴が変動の大きな要因ではないか。気に入った動画を見つけた月は通信量が増えるが、そうでなければそれほど増えない」と分析する。外出先でパケット通信を利用して動画などのコンテンツをよく閲覧する人にとっては、魅力的なプランとなる。

多くのユーザーはデータ通信量が一定で推移せず、月ごとに大きく変動することが多い
[画像のクリックで拡大表示]