「LINEは米フェイスブックの後を追いかけている」――。2017年6月15日、LINE の年次イベント「LINE CONFERENCE 2017」を取材してそう強く感じた。

 フェイスブックは2016年2月から、大手SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でいち早くライブ動画機能を搭載し、動画コンテンツを着実に増やしている。今回のイベントで、LINEがコンテンツ面でフェイスブックを追いかけている印象がより強まった。

 LINEの掲げた事業戦略はフェイスブックのそれとよく似ている。特に動画コンテンツを増やし、SNS分野のプラットフォーマーになる方針は両社とも同じ。両社の戦略を読み解くと、ポストスマホ時代のSNS像が浮かび上がる。

 LINEの出澤剛社長CEO(最高経営責任者)は、次の5年を見据えた経営戦略として以下の三つの注力分野を挙げた。LINEを様々なサービスにとっての“インフラ”とする「Connected」、動画サービスを充実させる「Videolized」、そして人工知能(AI)サービスを普及させる「AI」だ。

LINEの5年先を見据えた事業戦略を説明する出澤剛社長CEO(最高経営責任者)
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 LINEの佐々木大輔執行役員エンターテイメント事業担当はVideolizedについて、「『スマホの可能性』はイコール『動画の可能性』」と定義し、LINEの各種サービスが動画基準で設計されていると知られざる戦略の変化を明らかにした。

 あらゆるコンテンツで「動画化」が進むとみる。同社は動画を使ったビジネスとして、既にタイや台湾でTVコンテンツを配信する「LINE TV」サービスを開始している。加えて「LINE LIVE」などライブ動画配信のための基盤構築を進める考えだ。

 メッセージアプリに動画を組み込むため、同社はLINEに様々な新機能を盛り込む計画を明らかにした。2017年夏ごろにトークルーム内の友達にライブ動画を配信できる「チャットライブ」機能を搭載する。

 タイムライン上で動画を投稿したりライブ動画を配信したりできる「ストーリー」機能も順次搭載する予定だ。そのほか、カメラの顔認証機能を利用した「エフェクト加工」や「フィルター加工」、複数枚の写真を使ってスライドショーを作る「スライドショー」機能も追加する。