ドコモとauから発売されたサムスン「Galaxy S8」は、本体を覆う縦長ディスプレーが特徴の、革新的なスマホだ。自腹で購入したライターの島徹氏が、この端末の長所と欠点をじっくり解説する。

 2017年6月、サムスンのスマートフォン「Galaxy S8」がドコモとauから発売された。ドコモ版は「Galaxy S8 SC-02J」、au版は「Galaxy S8 SCV36」となる。今回au版を購入したので、実機レビューを紹介する。

 Galaxy S8の最大の特徴は、本体の大部分を覆う有機EL(OLED)ディスプレーだ。同社の有機ELディスプレー技術を最大限に生かした、他の端末にはないオリジナリティーを持ったスマホとなっている。

 サムスンのGalaxyシリーズは近年、曲面の有機ELディスプレーの採用やソフトウエアの作り込みもあり、世界販売台数トップを争う大手メーカーに成長していた。だが、2016年に海外モデル「Galaxy Note 7」の回収で評判が下がった。今回のGalaxy S8は回収問題以来の製品として、かなり力の入ったモデルといえる。

Galaxy S8
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背面には1220万画素カメラ、指紋センサー、心拍センサー、おサイフケータイ、ワイヤレス充電などを搭載
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縦長ディスプレー、そんなに快適?

 Galaxy S8最大の特徴は、本体の大部分を覆う5.8インチの有機ELディスプレーだ。比率が「18.5:9」と、一般的な16:9のディスプレーよりも縦長だ。画面が広いぶんSNSやブラウザー、マルチウインドーを利用しやすいのはもちろんだが、この画面比率は、動画配信サービスで映画を再生してこそ真の価値が見えてくる。

 この18.5:9の画面は、映画に多いシネスコサイズ(21:9)を見るのにピッタリなのだ。写真で比較すれば一目瞭然、映画を見る快適さでは、同サイズのiPhoneやXperiaを圧倒していた。有機ELならではの発色のよさと、なにより、定額の動画配信サービスを多くの人が使うようになったタイミングで、この大画面モデルを投入したことに価値がある。

画面全体に映像を表示。ここまで前面の画面占有率が高いスマホはない
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上からXperia XZ、Galaxy S8、iPhone 6s。シネスコサイズ(21:9)の映像を再生。Galaxy S8は同サイズの他のスマホより大画面で再生できる。一般のスマホで大きく再生するには、左右の表示映像を切って全画面再生するしかない
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 この画面サイズの端末を1〜2年前に出しても、まだ早いという評価だっただろう。だが、今ではすぐに「Netflix(ネットフリックス)」「Amazonプライム・ビデオ」などの動画配信サービスで、数多くの映画や番組を高画質に楽しめる。高コントラストかつ豊かな階調の「HDRムービー」のスマホ向け配信もGalaxy S8で再生可能だ。