中継機のモードはどれが最適?

 それでは、実際に中継機のモードによる差を検証してみよう。使用した中継機は、NECプラットフォームズの「Aterm W1200EX」。アンテナが2本の製品なので、5GHzは867Mbps(11ac)、2.4GHzは300Mbps(11n)での通信に対応する。

 測定環境は、Wi-Fiルーターのすぐそばに中継機とMacBook Proを設置し、Wi-Fiルーター→中継機→MacBook Proの伝送速度を計測(「0m」のデータ)。次に、中継機を3m離れた場所に移動し、Wi-Fiルーター→中継機→MacBook Proの伝送速度を計測(「3m」のデータ)。これに、中継機なしでWi-Fiルーター(5GHz/11ac)→MacBook Proの伝送速度を計測した(「中継機なし」のデータ)。

Wi-Fiルーター、中継機、MacBookを至近距離に設置した場合(0m)と、中継機を3m離した場合(3m)、中継機なしで伝送速度を比較してみた
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 中継機は、受信/送信を5GHz/5GHz、5GHz/2.4GHz、2.4GHz/5GHzの3つのモードに切り替えながら実行。測定方法は、これまでの計測と同じiperf、LAN SPEED TEST(上り/下り)、200MBファイルコピーの3種類を用いた。

中継機を使用すると伝送速度は大幅に遅くなる。中継機のモードは送受信とも5GHzを使用した場合が最も速い
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 グラフを見ると、中継機の使用により速度が大幅に低下していることが分かる。中継機を3m離すと、往復6m分の減衰があるので、速度はさらに低下している。この比較データだけを見ると、5GHzで受信して5GHzで送信した方が伝送速度は速かった。だが、実際の環境では5GHzだけではうまく中継できないこともある。電波が届きやすい2.4GHzを使用することで中継がうまくいくこともあるので、各モードを試したうえでそれぞれの環境で最適なモードを見つけてみよう。

 また、Wi-Fiの部分のみの計測では、中継機を使用すると速度低下が避けられない。だが、もともとのインターネット回線の速度が50Mbps程度と遅く、それを電波の弱かった場所までしっかりと届けたいのであれば、速度よりも電波が届くことが優先されるので、中継機の導入は有効といえるだろう。