鉄筋コンクリート造の2階建て住居のWi-Fi(無線LAN)環境を改善する企画の第2回。前回の「『自宅のWi-Fi(無線LAN)が遅い』を解決するには?」では、Wi-Fiの規格などの基本的な説明から、自宅の各部屋のWi-Fi電波強度をスマホアプリ「Wi-Fiミレル」でビジュアル的に確認する方法などを解説した。今回は、利用しているWi-Fiルーターを現在人気がある最大1733Mbps対応の高速タイプに置き換えることで速くなるかどうかを検証する。

無料のスマホアプリ「Wi-Fiミレル」で電波の強さを測定。2階の父親部屋はWi-Fiの電波が弱いことが分かった
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5GHzの802.11acは2階の部屋では厳しくなる

 まず、使っているWi-Fiルーターの伝送速度を測定してみよう。インターネットの回線速度は混雑などの影響でバラつきがとても大きいため、今回はWi-Fiの部分だけを測定した。(1)仕事部屋(2)リビング(3)息子部屋(4)父親部屋の4カ所で、5GHz(802.11ac)と2.4GHz(802.11n)のWi-Fiの伝送速度をチェックした。

(1)~(4)の4つの部屋でWi-Fiの伝送速度を測定した
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 測定方法は、ネットワーク測定ソフト「iperf」、ネットワーク速度測定ソフト「LAN Speed Test」(LST)、200MBのファイルコピーの3種類だ。

 5GHzは802.11acなので、仕事部屋は400M~500Mbpsと高速だ。NURO光のWi-Fiルーターはアンテナ3本で最大1300Mbps、測定に使用したMacBook Proも最大1300Mbpsなので、理論値に対して実測値は1/3程度となった。1階のリビングと2階の息子部屋は150M~300Mbpsとバラつきはあるが、そこそこの速さをキープ。父親部屋はグッと遅くなった。5GHz帯の電波が壁などの障害物に弱く、コンクリートの壁を隔てるごとに急激に遅くなることが分かる。

5GHzの11acで4つの部屋のWi-Fi速度を測定。仕事部屋は快適、リビングと息子部屋はそこそこ、父親部屋はかなり遅い
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 2.4GHzは11nなので、仕事部屋でも100Mbpsを少し超える程度にとどまる。リビングと息子部屋はほぼ同じで、障害物に強い2.4GHz帯のおかげか仕事部屋より少し遅い程度に収まった。2.4GHzの力をもってしても、父親部屋はグッと遅くなった。

2.4GHzの11nで4つの部屋のWi-Fi速度を測定。5GHzの11acと比べるとグッと遅くなる。仕事部屋、リビング、息子部屋は大差なく、父親部屋だけ遅い
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 2つのグラフを比較すると、仕事部屋、リビング、息子部屋は5GHzのほうが圧倒的に速い。目標とする100Mbpsもクリアしている。父親部屋は5GHzも2.4GHzも遅いのだが、安定度は2.4GHzのほうが高い。5GHzはSSIDが見えなくなることが頻繁にあり実用性に欠けるので、遅さを我慢すれば現状では父親部屋は2.4GHzを利用するのが賢明な状況だ。

 よい条件がそろったときの5GHzの速度を見ると、混雑している2.4GHzを選択する理由はない。5GHz(11ac)の電波を父親部屋に届けることが、今回のWi-Fi環境構築のゴールということがハッキリした。