私たちの生活に欠かせない存在となったWi-Fi(無線LAN)だが、「最新のWi-Fiルーターを買ったのにWi-Fiが遅い…」「子ども部屋だけWi-Fiが使いものにならない」といった不満を抱えている人は少なくない。そのままにしてストレスを感じながら使い続けるのではなく、連休やお盆など時間に余裕ができたタイミングを見計らって、家庭内のWi-Fi(無線LAN)環境を見直してみよう。

 今回は、鉄筋コンクリート造の2階建て住居を例に、Wi-Fiの伝送速度や電波状況を確認する方法、Wi-Fiルーターの選び方、Wi-Fi環境の改善方法までを紹介する。

せっかくのギガ回線も、Wi-Fiでは速度が出ない!?

 筆者は、息子と同居するオフィス兼住居の賃貸マンションを借りていたが、インターネット回線の遅さが気になり、ソニーネットワークコミュニケーションズの光回線「NURO光」を導入するために引っ越しを決意。鉄筋コンクリート2階建てのテラスハウスへの転居に合わせ、室内のWi-Fi環境を再構築することにした。

NURO光を引くため、賃貸マンションから2階建てのテラスハウスに引っ越した
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 もし、自宅のインターネットが遅い…と感じているならば、ふだん利用しているWi-Fi接続ではなく、有線LAN接続で回線速度をまず測定してみよう。Wi-Fiでは、回線本来の実力が測定できないことがあるからだ。回線速度を測定するサイトはいろいろあるが、サイトによって測定結果に差があり、同じ測定サイトでも時間帯によってばらつきがある。実力値がズバリ出るとは考えず、あくまで参考程度に捉えるのがよいだろう。

 今回は「RBB SPEED TEST」と「NUROオリジナル通信速度測定システム」の2つのサイトを使い、5回測定して上りと下りの平均、最速、最低速を算出した。RBB SPEED TESTは下りで800Mbps前後、NUROオリジナル通信速度測定システムは900Mbpsを超えた。多くの一般家庭でも、これほどの高速通信が利用できるようになったのだ。

RBB SPEED TEST
平均 最速 最低速
下り 791.9 817.1 768.9
上り 714.1 772.5 674.2
NUROオリジナル通信速度測定システム
平均 最速 最低速
下り 933.4 950.8 878.4
上り 169 171.5 166.7

※単位はMbps

NURO光の速度を有線LAN接続で測定した結果。測定サイトによっては900Mbpsを超えた
RBB SPEED TESTの下り最速は817Mbps。混雑する夕方から深夜の時間帯でも500Mbps以上を記録した
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NUROオリジナル通信速度測定の下り最速は950Mbps。有線LANの速度が1Gbpsなので、ほぼ限界値といえる
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 回線本来の実力が把握できたところで、Wi-Fiの速度を確認してみよう。Wi-Fiルーター(Wi-Fiアクセスポイント)を設置した1階の仕事部屋で、MacBook ProとiPhone 7をIEEE802.11acで接続して測定すると、MacBook Proの下りは460Mbps、iPhone 7の下りは425Mbpsとまずまずの速度が出た。

このときはMacBook Proで460Mbps。500Mbpsを超えることもある
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iPhone 7は425Mbps。こちらもたまに500Mbpsを超える
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 だが、2階の部屋に移動して同様に測定をしてみると、MacBook Proの下りは28Mbps、iPhone 7の下りは6.8Mbpsと大幅に遅くなった。また、古いiPhone 5を用意して測定したところ、Wi-Fiルーターを設置した仕事部屋でも下り92Mbpsと、iPhone 7よりかなり遅めの数字となった。

2階の部屋で測定すると、MacBook Proは28Mbpsにまで落ち込んでしまった
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同じく2階の部屋だと、iPhone 7はなんと6.8Mbpsになってしまった
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 同じ通信回線にもかかわらず、機器を利用する場所によって通信が大幅に遅くなったり、古いiPhoneで遅くなった原因を知るために、ネットワークに詳しい息子にWi-Fiの基本を説明してもらうことにする。