この記事は「日経PC21」2017年7月号(2017年5月24日発売)から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

 昨年の米大統領選で有名になった「フェイクニュース」。「フェイク」(fake)は模造品、まやかし物といった意味の英語。報道記事に似せたフェイクニュース(偽情報)を掲載するサイトは以前からあったが、今回の大統領選を経て、その弊害が本格的に問題視されるようになっている。

 フェイクニュースは大きく4つに分類できる(図1)。まず、政治的な意図があって、特定の候補や政党への支持を集めようとするもの。先の米大統領選では、特定の候補が「不正な行為をしている」という偽ニュースが出回り、大きな問題になった。

図1 フェイクニュースには、政治的意図を持つもの、金もうけ目的のものなどがある。偽情報は、SNSを通じて、あっという間に広がってしまう
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 次に、読者を特定の宗教や思想に傾倒させることを目的としたサイトもフェイクニュースの一種だ。広告収入のために、ページビュー(閲覧数)を増やすことだけを考えているサイトは、事実確認をおろそかにした、いいかげんな記事の温床だ。さらに、ジョークや風刺サイトも本来は、それとわかって読むユーザーに楽しまれてきたが、偽ニュース批判のとばっちりを受け、今や同列として問題視されるようになってしまった。