一方、同期間のiPhoneの国内販売台数はおよそ2000万台。ユーザーから下取りしたiPhoneの台数について、各社は詳細を明かさない。だが、端末流通に詳しい関係者は「1事業者当たり数百万台の規模があるだろう」と話す。日本の中古スマホ市場は携帯電話事業者の下取りからこぼれた、一部の中古端末で成り立っているのが現状だ。

 携帯大手3社は下取りした端末を、端末の破損や故障を補償するサービス向けに「整備品」として再生して使っているほか、中古スマホを扱う専門商社に委託して流通させている。ソフトバンクはグループ会社の米ブライトスター(Brightstar)を通じて「海外で流通させている」と明言。一方、NTTドコモとKDDIは「専門商社に任せており、流通先は関知していない」としている。ただし関係者によると、これら専門商社はiPhoneについてはもっぱら海外で販売しているという。

 iPhoneについて、日本の携帯電話大手3社とアップルが日本での中古端末の流通に後ろ向きな姿勢であることは確かだ。ともに海外での状況と大きな違いがあるからだ。

 まずアップルは海外では中古端末を自ら取り扱っている。ユーザーから下取りした端末を整備し、自社の直販Webサイトや直営店で「整備済み(リファービッシュ)」品として販売しているのだ。アップル公認の修理・整備品であり、人気が高いという。

米アップルは米国など海外では中古iPhoneを自ら販売している(出所:米アップル)
[画像のクリックで拡大表示]

 アップル日本法人はPCの「MacBook」やタブレットの「iPad」などについては整備済み品を販売している。だが、中古流通の関係者の証言や記者の取材を総合すると、直販のWebサイトなどで中古iPhoneを販売した形跡はない。iPhoneについては海外と日本で整備済み品の販売方針を変えていると見られる。

 中古スマホに対する携帯大手事業者の姿勢も海外と日本では大きく異なる。日本の大手3社は、基本的に新品端末に絡めて、新規加入や契約更新を獲得する販売戦略を採る。端末の割賦販売と「2年縛り」のような期間拘束契約を組み合わせる販売形態だ。ユーザーが中古端末を持ち込んで契約できるが、中古端末を自ら取り扱ってユーザーを獲得しようとする事業者は、大手3社には無い。