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 格安SIMは、大手携帯電話会社よりも月額料金が安いことから人気を集めており、ユーザー数も右肩上がりで増加中だ。通信可能なエリアも、設備を提供しているNTTドコモやauと変わらない。大手携帯電話会社と同じ、下り最大300Mbpsの通信速度をうたう格安SIMもある。

 だが、最大通信速度はあくまでも理論上の数値だ。実際の通信速度は、これよりもずっと遅くなる。特に格安SIMの通信速度は、大手携帯電話会社から借り受けているネットワーク帯域や、自社で保有する設備の設定状況、通信する地域、同じ時間帯にデータ通信を利用するユーザーの数といった、さまざまな要素に左右されやすい。同じNTTドコモの設備を借りてサービスを提供していても、通信会社が違えば通信速度も異なるのだ。

 では、格安SIMの通信速度の実態は、どのような状況にあるのだろうか。そこで、主要な格安SIMを実際に契約し、通信速度を比べてみた。

 対象とした格安SIMは、「IIJmio」「楽天モバイル」「イオンモバイル」「OCN モバイル ONE」「U-mobile」「BIGLOBE SIM」「mineo(Dプラン)」「FREETEL SIM」。いずれもNTTドコモのネットワークを利用する8ブランドを選んだ。

速度測定を実施した格安SIMの一覧
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 測定した場所は、人口密集地の例として都内の新宿駅前と秋葉原駅前、および地方都市の例として筆者が居住する長野県佐久市(佐久平駅前)の3カ所。通信速度が比較的早い平日の9時台と、通信が混み合っていて遅くなる平日の12時台に測定した。実施日は都内の2カ所が5月10日(火)、佐久平駅前は5月13日(金)となる。

都内での測定は5月10日に実施。朝の駅前は通勤客で混雑するが、お昼頃には周辺の商業施設にも人が集まってくる(写真は新宿駅南口前)
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地方都市の佐久市では5月13日に測定を実施。行き交う人はまばらだが、付近にイオンモールなどの商業施設が集中する(写真は佐久平駅蓼科口前)
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 測定にはASUS(エイスーステック・コンピューター)のSIMフリースマホ「ZenFone 2 Laser」を使用。速度測定アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」を用い、各社各地点にて5回ずつ計測した。

 ただ、こうした速度測定アプリは設備が発揮できる最大の速度を計測している。また、格安SIMによってはアプリごとに通信帯域を調整している場合もある。そのため、実際の利用における速度とは結果が異なる可能性がある。

 そこで、実際の利用状況に即した通信速度も確認するため、YouTubeの動画再生時における下り最大通信速度も計測した。

 方法は、AndCreateの「通信量・通信速度モニター」を用いて約1秒ごとの最大通信速度を画面上に表示し、その様子をRSUPPORTの動画キャプチャー「Mobizen スクリーンレコーダー」で録画。再生終了後にMobizenで録画した動画を再生し、目視にて最大通信速度を確認した。アナログな方法ではあるが、こちらの数値も参考にしてほしい。

YouTubeのサンプル動画には山作戰「あかねさす」の公式PVを使用。9時台・12時台ともに360pの画質を指定して再生した
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