各地で行われるプログラミングのブートキャンプ(短期集中講座)に講師として参加するなどプログラミング言語Pythonの普及に努めているのが、システム開発会社ビープラウドのITアーキテクト清水川貴之氏だ。Pythonを用いてプログラミングのスキルと知識を独学できる書籍『独学プログラマー』を監訳した同氏に、独学プログラマーとして活躍するためのポイントを寄稿してもらった。

著者近影(写真:著者提供)
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―― “始めさえすれば、8割は成功したようなものだ。” ―― Woody Allen(ウディ・アレン)

 プログラマーのなり方にはいろいろありますが、その1つに独学があります。プログラマーを採用するときに情報系の学位を問わない企業も多く、開発の現場では多くの独学プログラマーが活躍しています。では、学校などで習わずに独学でプロのプログラマーになるにはどうすればよいでしょうか。

 当然ですが、プログラミングを始めるのに資格は必要ありません。パソコン、電源、インターネットがあれば、すぐに始められます。最初は単純なプログラムを動かすことから始めることになるでしょう。慣れてくると、自分が使うちょっとした便利なプログラムを作れるようになります。こうして1歩ずつプログラミングスキルを身に付けていけば、最終的にはプログラミングの仕事を得ていくこともできます。

 コンピュータープログラムは多くの領域で使われており、プログラマーのニーズは日々拡大しています。このところよく話題になるようなものだと、人工知能を利用した自動運転や接客ロボットなどがあります。毎日見ているウェブサイトでもプログラムが動いていて、私たちは日常的にプログラムを利用して生活しています。こういったプログラムはアイディアだけでは作れず、プログラマーが必要不可欠です。

「独学」での学び方

―― “学んだことを交換してみよう、それは意義のあることになるだろう。” ―― Marcus Aurelius(マルクス・アウレリウス)

 独学というと、独りぼっちでごりごり学ぶイメージが強いかもしれませんが、それだけが独学ではありません。学校や職場の仲間や先輩、プログラミングのコミュニティなど、活用できるものはなんでも活用して自分が作りたいものを作るスキルを身に付けるのが、独学です。

 私がプログラミングに取り組み始めたのは20年以上前の高校生のころで、何も分からない状態から始まりました。購入したPC-9801DS[注1]に付属していたN88-BASIC [注2] と言語マニュアルだけが手元にあるすべてです。家で書いたコードを紙に印刷して、休み時間に机に広げてコードを書き込んでいたらクラスメートに声をかけられたのが初めてのプログラミング仲間との出会いです。

 こうしてできた仲間と一緒に議論や相談をしたことで、自分が知らない多くの知識やアイディアが得られ、モチベーションを維持できました。今は多くのプログラミングコミュニティがあり、インターネットを活用していくつかのコミュニティに参加すれば自分に合う仲間を見つけられるでしょう。