結局、大手携帯電話会社よりもお得?

 最近は、大手携帯電話会社が格安スマホを意識したサービスを相次いで投入しており、以前に比べると、格安スマホへの乗り換えが節約にあまりつながらないことがある。

 例えばNTTドコモでは、特定のスマホ端末を購入した場合、月額料金から毎月1500円を値引く「docomo with」を提供している。2年間で終了する「月々サポート」とは違い、対象機種を使っている限り何年間でも値引きされるのが特徴だ。

 一例として、NTTドコモのdocomo with対象機種とIIJmioの格安スマホを購入した場合のコストを試算してみた。機種はシャープの「AQUOS sense SH-01K」と「AQUOS sense lite SH-M05」を選択した。

 なお、NTTドコモの料金プランは、利用者が自分単独で契約して一番安くなる「カケホーダイライトプラン+データSパック」、カケホーダイライトプランに、家族間で通信容量をシェアできる「シェアオプション」を追加した「カケホーダイライトプラン+シェアオプション」、そして「シンプルプラン+シェアオプション」の3パターンで計算した。

 IIJmioの料金プランは毎月3GBまで使える「ミニマムスタートプラン」のみを契約した場合と、各通話最初の10分間が無料になる通話料割引オプション「通話定額10分」(月額830円)を追加した場合の2パターンで計算した。

NTTドコモとIIJmioのコスト比較
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 ドコモを1人で契約した場合とIIJmioで通話定額10分を追加した場合を比べると、毎月のコストはIIJmioのほうが1645円安く、通信容量は1GB多い。単独で契約している場合は、格安スマホに乗り換えたほうがお得だ。

 しかし、シェアオプションの子回線に対するコストは、いずれもIIJmioのほうが上回ってしまう。親回線の契約状況にもよるが、家族がドコモユーザーの場合、格安SIMに乗り換えるのが1人だけなら、すでにドコモを利用している家族の子回線としてdocomo withの対象機種を購入するほうがコストは安い。家族全員で格安スマホに乗り換えるのでない限り、同じ通信会社で統一したほうが節約できるケースもある。

 大手携帯電話会社には、キャリアメール、店舗網でのサービス、安定した通信品質といった、格安スマホにはない特徴が幾つもある。節約できるコストとサービス内容を比較した上で、コストを取って格安スマホに乗り換えるか、サービスを重視して大手携帯電話会社に残るかを決めるのがいいだろう。

■変更履歴
格安スマホに乗り換えるよりNTTドコモのdocomo with対象機種を購入するほうがコストが安いケースについて、説明を補足しました。本文は修正済みです。[2018/5/14 14:20]

(文/松村武宏)