上級者は現地プリペイドSIMにトライ

 低価格な現地プリペイドSIMは上級者向けの利用方法だが、スマホに詳しい人なら試してみると良いだろう。

日本でもSIMフリースマホを購入しやすくなったことで、海外でのプリペイドSIMも使いやすくなった
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 現地プリペイドSIMはその名の通り、渡航先の国の通信事業者が販売しているプリペイドSIMだ。通信量1GBで1000円~2000円、有効期間は7日間が相場だが、国や通信事業者によってはもっと安く有利な条件で契約できることもある。

 ただ、使用するには、その国の事業者の電波周波数帯に対応したSIMフリースマホが必要だ。さらに、どんな事業者と契約できるのか、SIMはどうやって購入するのかといった最新状況を口コミなどで調べておく必要がある。

タイのTRUE MOVEだと、通信量1.5GBのプランが349バーツ(日本円で1100円前後)、有効期間は30日だ。数日の滞在なら、2.5GBや4GBのプランを選んでも、国際ローミングと比べて圧倒的に安くつく
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 入手するには、入国審査手続きを終えた後、空港にある通信事業者のショップに並んで、カウンターで手続きするのが一般的。国や空港によっては自動販売機で手続きできる場合もあるが、事前に現地の情報を入手していないと気づくのは難しいだろう。

人の行き来が盛んな空港だと、到着口には現地の通信事業者のカウンターが並ぶ。長い行列でなかなか手続きできない場合もある
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 日本でネット通販を利用して輸入品の海外プリペイドSIMを購入する方法もある。現地価格よりも高くなる場合があるが、事前に利用開始の手続き方法を確認しておけば、現地到着後すぐにデータ通信を利用できる。ただ、今のところ、どのプリペイドSIMや輸入業者が信頼できるのかは口コミに頼るしかない。便利だがややリスクの高い方法だ。

Amazonで「海外 プリペイドSIM」と検索しても複数の輸入品が表示される
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 自分が使っているSIMフリースマホについても、1つ注意が必要だ。低価格なスマホの中には、利用できる電波の周波数帯の種類が少ないものもある。そういった端末は、米国のような周波数帯がやや特殊な国で利用できるエリアが狭くなったり、全く通信できない可能性もある。

ファーウェイの最上位モデル「Mate 9」と低価格モデル「nova lite」を比べると、Mate 9のほうがLTEやW-CDMAについてより多くの周波数帯に対応している
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 海外利用を考えてこれからSIMフリースマホを買う人は、対応周波数帯が多く、DSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)に対応した製品がお薦めだ。一方のSIMスロットに日本のSIMを入れて通話に、もう一方のSIMスロットに現地のプリペイドSIMを入れてデータ通信にと使い分けられる。この条件を満たすスマホは高価格帯が中心で、ファーウェイの「Mate 9」やASUSの「ZenFone 3 Deluxeシリーズ」、モトローラの「Moto Z」「Moto Z Play」などが該当する。

ファーウェイ「Mate 9」のDSDSを使った例。データ通信用はタイの現地通信事業者TRUE MOVE、通話用は日本のauの4G LTE SIMだ。国際ローミングでタイ現地のAIS網につながっている
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 DSDS非対応でもいいなら、ファーウェイの「P9」や「honor 8」も対応周波数帯が広い。SIMフリーまたはSIMフリー化したグーグル「Nexus 5X」や「Nexus 6P」のほか、安さを重視するなら中古のASUS「ZenFone 2 (ZE551ML)」なども狙い目だ。

 SIMフリーまたはSIMフリー化したiPhone(iPhone 6s以降の製品が対応)も、世界の多くの国で現地プリペイドSIMを利用できる。iPadのWi-Fi+Cellularモデルは、ドコモ、au、ソフトバンクで購入してSIMフリー化していない製品でも、海外の現地プリペイドSIMが使える。現地プリペイドSIM狙いなら、これらのスマホを持っておくと海外でつながりやすい。