日本で海外渡航SIMやiPad用Apple SIMを手に入れる

○SIMフリースマホで海外渡航SIMを使う

 渡航先に合わせたSIMを別途用意し、スマホのSIMを差し替えて利用する方法もある。ただ、ここまで説明した国際ローミングや、海外Wi-Fiルーターのレンタルと比べるとちょっとした知識が必要だ。渡航先の通信事業者が利用する電波周波数帯や、自分が持っているSIMフリースマホが対応する電波周波数帯、スマホでのSIMの設定方法が分からないなら避けたほうがいい。逆に、それらが分かるなら、利用方法によってはかなりデータ通信料をかなり抑えられる。

 海外渡航SIMは楽天モバイルやmineoほか、いくつかの事業者が販売している。渡航前に日本国内で購入でき、案内ページも日本語で用意されている。契約するプランによっては、複数の国を周遊できるものもある。ただ、通信量が500MBあたり3000円前後など、利用料が高めのものが多い。前述の海外WiFiルーターのレンタルを選んだほうが安く済む場合もある。

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○iPadで海外渡航向けの「Apple SIM」を使う

 iPadを使うなら、専用の海外渡航SIM「Apple SIM」にも注目だ。利用できるのは、近年発売されたiPadのうち、モバイルデータ通信が可能な「Wi-Fi+Cellular モデル」。海外なら、ドコモ、au、ソフトバンクで購入したiPadでも利用できる。詳細な対応機種はアップルのサイトを確認して欲しい。

Apple SIMのウェブページ

 利点は世界140以上の国と地域に到着後、iPadを使って各国で利用できる通信プランを契約できる点だ。なかでも米国や英国、ドイツなど一部の国では、現地のパートナー事業者が提供する低価格なプランを契約できる場合がある。相場としては、1GBで1000円~2000円前後で、期限7日間といった契約だ。だが、それ以外の国ではGigSkyやAlways Onlineといった海外渡航者向けの契約となり、価格がやや高いプランしか選べない。

Apple SIMとiPadがあれば、渡航先で「設定」→「モバイルデータ通信」からデータ通信プランを契約できる。写真のプランはやや高いが、渡航国によってはより安いプランを利用可能だ
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 ただ、対応iPadでApple SIMを使うには、アップルストア店頭で「Apple SIM」(600円)の購入が必要だ(例外として、iPad Pro 9.7インチのWi-Fi+CellularモデルはApple SIMを標準搭載しているため必要ない)。だが、日本のアップルストアは東京・名古屋・大阪・仙台・福岡エリアにしかないうえ、アップルストアの通販ではApple SIMを購入できない。このため、アップルストア店頭へ気軽に向かえる人以外はApple SIMを利用するのが難しくなっている。

 上手く使えばお得なのだが、情報提供が少なく使いづらさも目立つ。初めて利用する場合は、メーンの通信方法を用意したうえでサブの通信方法として利用した方が良いだろう。

iPad Pro(9.7インチ)以外のiPadの場合、Apple SIMを利用するには、都市部のアップルストア店頭でApple SIMを購入する必要がある
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