1:1のスクエアフォーマットを採用、印画紙の面積は従来の約25%増し

 SQ10が採用するインスタントフィルムは、印画紙のサイズが62×62mmと正方形になっている。これまでのチェキが46×62mm(比率はおおむね3:4)だったので、短辺が伸びて正方形になった形だ。印画紙の面積は25%ほど拡大し、これまでのチェキで感じた「印画紙が小さくて迫力に欠ける」という印象はだいぶ和らいだ。インスタグラムなどでスクエア写真に慣れ親しんだ人にとっては利用しがいのあるフォーマットといえる。

従来のチェキ(左)と比べると、スクエアフォーマットのチェキ(右)は印画紙のサイズがかなり大きくなった
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 スクエアタイプのインスタントフィルムは10枚パックが用意され、実売価格は1250円前後となっている。印画紙の面積が大きくなっているとはいえ、10枚入りが700円前後で入手できる従来のチェキと比べればかなり割高な印象だ。

 従来のチェキは、印画紙の周辺にディズニーなどの絵柄を施した絵柄入りフレームやモノクロタイプを用意するが、スクエアタイプはいまのところオーソドックスな絵柄なしのタイプのみを用意する。モノクロタイプも用意しないが、プリント時にフィルター加工ができるので、モノクロのフィルターをを選べばそちらで代替できる。

製品の魅力は高いが、価格とデザインが気になる

 デジタル技術を生かして使い勝手を高めた点や、窮屈さが薄れた1:1の新フォーマットの採用など、SQ10は従来のチェキで感じた不満点をうまく解消した魅力的な製品だと感じる。特に、スクエア写真に惚れ込んだインスタグラム世代には魅力的に映るはずだ。

 気になったのは、価格が高めなことと、本体のデザインや質感がいまひとつなこととだ。実売価格は3万円前後で、7500円前後で購入できる従来タイプの「チェキ instax mini 8+」と比べればかなり高価だ。とはいえ、Wi-Fi経由でプリントできる「スマホdeチェキ instax SHARE SP-2」は1万8000円前後するので、印画紙サイズの拡大やデジカメ機能の追加などのプラスアルファを考慮すれば何とか納得できる。

 デザインはぜひとも改善してほしいと感じる。外装はプラスチックの素材感がありありで高級感が感じられず、3万円の価格に見合った質感とはいいがたい。富士フイルムによると、いまのところ異なるデザインを投入する予定はないとしている。だが、本家チェキはクラシックカメラ風のデザインを採用する「instax mini 90 ネオクラシック」(実売価格は1万6000円前後)が人気を呼んだだけに、多少価格が高くなってもいいので質感に優れるクラシックテイストのSQ10の登場に期待したい。

デジカメの黎明期の1999年に富士フイルムが発売したチェキ一体型デジカメ「FinePix PR21 Princam」(左)の再来といえるSQ10(右)。デザインを工夫した派生モデルの登場に期待したい
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(文/磯 修=日経トレンディネット)