トラブルを避けるためには?

 では、こうしたトラブルを避けるには、どうすればいいのだろうか。注意すべきポイントは以下の3つだ

「よくある質問」や「Q&A」を事前に読む

 契約したい格安スマホ・格安SIMについては、料金プランの月額料金だけでなく、どんなオプションを提供しているのか、実店舗は展開しているのかなど、さまざまな角度からサービス内容をチェックしよう。

 特に、提供する通信会社のサイトにある「よくある質問」や「Q&A」ページでは、大手携帯電話会社から乗り換えるときに役立つ情報も数多く掲載さている。キャリアメールの提供有無や、料金がいつから発生するかなど、大手携帯電話会社では意識しなかった事柄についても記載されている。契約後のトラブルを避けるためにも、できるだけ目を通しておきたい。

 また、格安スマホ・格安SIMの初心者向けに解説ページを用意している通信会社も多い。MNP制度の概要や手続きの流れなども掲載されているので、こうしたページもあわせてチェックするのがいい。

「動作確認済み端末」のチェックは必須

 今まで使っていたスマホを格安SIMでも引き続き使いたければ、格安SIMの通信会社がウェブサイト上で公開している「動作確認済み端末」の一覧は必読だ。

 この一覧には、通信会社が自社の格安SIMで動作確認を行った端末が掲載されている。自分のスマホが載っていることを確認しておけば、乗り換えたのに使えない、といったトラブルを未然に防げるはずだ。

 また、単に「動作した」というだけでなく、SIMカードのサイズやSIMロック解除の必要性なども、ここには記載されている。格安SIMを契約するときに誤ったサイズのSIMカードを選んでしまわないよう、事前に確認しておくのがいい。

「保証オプション」で会社を選ぶ

 格安SIMや格安スマホで加入できる保証オプションの内容は、通信会社ごとに異なる。保証オプションの提供有無やその内容についても、端末の動作確認状況と同様、重点的にチェックしておきたい。

 例えば「LINEモバイル」では、持ち込み端末向けの保証オプションにおいて、希望するユーザーには代替機を貸し出している。また、自社販売した格安スマホ向けの保証オプションでは、保証の利用を申告するタイミングによっては、その日のうちに交換機を発送してくれる。

 大手携帯電話会社のように、修理中も使える代替機を求めたり、迅速に端末を交換してくれたりするサポートを求めるのであれば、こうした独自性の高い保証オプションを備えた通信会社を契約するのがいいだろう。

通信会社側にも改善が求められる

 今回の注意喚起の最後では、国民生活センターから業界団体に対し、苦情減少のための取り組み強化が要望されている。

 前述のように、初心者向けの解説ページを用意して格安SIMや格安スマホのメリットとデメリットを説明したり、料金プランと一緒によくある質問の一部を掲載したりしている通信会社もあるが、その取り組み方はさまざまだ。

 だが、大手携帯電話会社からの乗り換え需要が増え、格安スマホ・格安SIMのユーザーが急速に増えている現状では、サービスを提供する通信会社側にも、サービス内容のより明快な説明が求められる。

 例えば、現在各社が自主的に掲載している動作確認済み端末の一覧は、「格安SIMで使える機種を絞り込む」ための仕組みだ。仮に、すべての通信会社でデータベースを統一して、現在とは逆に「機種名から使える格安SIMを絞り込む」ことも可能にすれば、SIMロックにまつわるトラブルを今よりも減らせるのではないだろうか。

 また、国民生活センターの相談事例にもあったが、通信会社側による誤った説明や荷物の不達といった不可抗力によって、ユーザーがトラブルに見舞われるケースもある。人間が運用するサービスに完璧はあり得ないが、だからこそトラブルを抑止するためのさらなる取り組みに期待したい。

(文/松村武宏)