調査会社のBCNが2017年4月12日、パソコンやデジタル家電の販売動向調査を発表した。長らく低迷傾向が続いていたノートパソコンやデスクトップパソコン、ミラーレス一眼のジャンルで、販売が前年同月を上回る底打ちの傾向が見えてきたことが明らかになった。薄型軽量のモバイルノートPCや狭額縁デザインのスリム液晶一体型デスクトップPC、一眼レフを超える高速連写が可能な高性能ミラーレス一眼など、多少割高ながらも個性的で付加機能のある製品が注目され、買い替え需要を刺激しているとみられる。

パソコン、薄型モバイルノートと狭額縁の液晶一体型デスクトップが好調をけん引

 パソコンは、2016年12月から4カ月連続で販売台数が前年同月比を上回り、OSの評判が芳しくなかったWindows 8(2012年10月26日発売)の登場以来、実に4年ほど続いていた停滞ムードがようやく底を打ったのが注目される。

長らく下落傾向が続いていたパソコンの販売だが、2016年秋ぐらいにいったん底を打ったとみる
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 BCNの道越一郎チーフエグゼクティブアナリストは「パソコンの状況が改善したのは、いろいろな要因が複合していると考えられる。サポートが終了したWindows Vista搭載パソコンからの買い替えが進んでいるほか、Windows 10の安定性の高さや使い勝手が評価され、古いWindows 7パソコンからの買い替え需要を刺激したようだ」と分析する。

 ここ半年ほどでパソコン自体に魅力的な製品が多く登場したことも、購買を後押ししたといえる。ノートPCでは、NECの「LAVIE Hybrid ZERO」(実売価格は16万5000円前後、HZ350/GA)や富士通の「FMV LIFEBOOK UH」(実売価格は16万円前後、UH75/B1)など、これまでにない圧倒的な薄さや軽さに仕上げたモバイルノートPCが各社から相次いで登場。道越氏は「場所を問わず使えるスマホが当たり前の存在になるなか、ノートPCもモバイル性能を重視する動きが強まっており、携帯性に優れるスリムモデルが注目されている」と解説する。

NECの薄型モバイルノートPC「LAVIE Hybrid ZERO」
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富士通の薄型モバイルノートPC「FMV LIFEBOOK UH」
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 2017年3月の最新データでは、重さ1.5kg未満の軽量モデルの販売台数構成比がノートパソコン全体の28%を占め、2.5kg以上のモデルの比率(21.6%)を上回った。パネルサイズ別では、14型未満のサイズが30.2%と3割を超えた。特に、12~14型の割合が23.7%と高く、13型クラスのモデルが人気を集めていることが分かる。

ノートパソコンは、重さが1.5kg未満、パネルサイズが14型未満のモバイルモデルが好調に推移している
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 長らく低迷していたデスクトップPCが復活基調にあるのも注目される。デスクトップPCで主流の液晶一体型モデルは、フレームの狭額縁化が近ごろのトレンドとなっており、NECの「LAVIE Desk All-in-one」(実売価格は15万円前後、DA370/GA)や富士通の「ESPRIMO FH」(実売価格は15万円前後、FH53/B1)など、パソコンらしからぬスリムなデザインの製品が登場。狭額縁化で省スペース化が図られることもあって大画面化が進み、23.8型の大型液晶モデルの販売台数構成比が58.7%と、デスクトップ全体の過半を占めた。テレビチューナー搭載モデルの割合も54.8%に上がっており、テレビやレコーダー代わりに使える利便性も評価されているようだ。

NECの液晶一体型デスクトップPC「LAVIE Desk All-in-one」
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富士通の液晶一体型デスクトップPC「ESPRIMO FH」
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デスクトップPCは、23.8型超の大型パネル搭載モデルの比率が58.7%にまで高まっている。テレビチューナー搭載モデルも54.8%と過半を占める
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