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 9.7インチiPad Proを使い始めて2週間以上が経った。グラフィックの仕事向けという要素が強いイメージのiPad Proを、一般のビジネス用途で使うとどうなるのか試してみたが、結論から言うとかなり使えた。

 特にiPad Proで使えるApple Pencilは予想をはるかに超える出来栄えで、今となってはApple Pencilなしでは仕事にならないほどだ。この記事では、その結論に至るまでの経験をレビューする。

小型サイズのiPad Pro、登場!

 昨年2015年11月に、最初のiPad Proが発売されたとき、筆者はこれを購入しなかった。同時発売のApple PencilやSmart Keyboardと組み合わせることで、繊細な絵を描いたり、ノートパソコンのようにキーボードを使って文章が入力できたりする点は、たいへん魅力的に見えた。

 しかし、大きな問題があった。それは、12.9インチというサイズ。「iPad Pro自腹レビュー iPhoneよりも使い込んでいるワケ」にも書かれているように、このサイズだからこそできることもあるが、店頭で実物を見ると予想以上に大きく、購入にちゅうちょしてしまったのだ。

 今回発表されたiPad Proは、iPad Air 2と同じ9.7インチサイズ(240mm×169.5mm×6.1mm 437g:WiFiモデル)。見た目はiPad Air 2と全く変わらないが、スペックや機能面は12.9インチiPad Proと同等、もしくはそれ以上。

 シャッターを押す前後1.5秒の音と映像が楽しめるLive Photosや、ハイビジョンカメラの4倍の画素数で記録する4KHDビデオ撮影、撮影した写真の色と彩度をより自然に見せるTrue Toneディスプレイなど、12.9インチモデルにはない機能まで備えている。つまり、単なる12.9インチの弟分ではなく、それ以上の実力を秘めているのだ。

左が9.7インチiPad Pro、右がiPad Air2。色が同じなら、ほとんど見分けがつかないだろう
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スタイラスペンの入力はいつも不満

 筆者が今回、iPad Proを購入する上で決め手となったのは、Air 2と同じサイズでApple PencilとSmart Keyboardが使えるという点。とくにApple Pencilは、いままでスタイラスペンを否定し続けたAppleが初めてリリースしたペンという意味でも、発表当時からかなり気になっていた。

 実は、筆者は日ごろからiPad Airを愛用している。打ち合わせ時には、スタイラスペンを使ってiPad Airを「メモ帳」代わりに使っている。しかし、スタイラスペンでの入力は、いつも不満だった。打ち合わせ中は急いで文字を書くことが多いせいか、丁寧に字が書けない。もともと綺麗でない筆者の文字が、さらに汚くなってしまう。

 そのため、このメモを誰かと共有しようとしたとき、せっかくデジタルデータとしてメモを取っているのに、そのメモをパソコンで打ち直す必要があった。これが面倒で、手書きの文字テキストデータに変換する日本語入力システム「mazec」も試してみた。しかし、いくら練習してもmazecが正しく認識する文字が書けないため、ついに断念してしまった。

iPad AirとSu-Penでとっていたメモ。自分でもなんとか読める程度の字なので、これをそのまま誰かと共有するのは無謀すぎる
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 そんなわけで、iPad ProとApple Pencilを使えばこれまでの不満が一気に解消されるという期待に胸を膨らませ、早速購入。打ち合わせ時のメモ帳として使ってみることにした。