なぜ日本市場に進出したのか?

 セルフィーを中心としたカメラ機能を武器にシェアを拡大しているOPPOだが、現在、彼らが強みを発揮しているのはあくまで中国や新興国。そうした国の多くは、SIMとスマートフォンを別々に購入する、日本でいうところのSIMフリースマートフォンが市場の中心を占めている。一方、日本は、SIMフリースマートフォンの割合が非常に小さく、キャリア経由でのスマートフォン販売が9割以上という、世界的に見ても非常に特殊な市場だ。

 なぜOPPOはあえて、キャリア主導の日本市場に参入したのだろうか。その理由について、キャリア市場のグローバルディレクターであるヴィンセント・ウォン氏は、「世界市場を開拓する上では、キャリア主導の市場の開拓が避けられない」と話す。

OPPOでキャリア市場のグローバルディレクターを担当するヴィンセント・ウォン氏
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 OPPOではこれまでにも、新興国以外にオーストラリア、シンガポール、台湾と3つの国・地域に進出し、「優れた成果を得ている」(ウォン氏)ことから、満を持して日本進出に至った。また日本市場の動向は世界、中でもアジアでは大きな影響力があると見ており、日本進出が成功すればOPPOの世界的なブランド価値をより高められると考えている。

 ただ、課題はいくつかある。OPPOは既に日本のSIMフリー市場向けにR11sを投入しているほか、国内の大手3キャリアとも商談を進めているが、日本に進出して間もないだけに、日本市場の動向や特徴をつかみきれていないのも事実だ。このため現在、日本法人となるOPPO Japanの体制を整え、日本市場の動向を把握しようと努めている。

 また、ウォン氏は、当面、日本の若い消費者とコミュニケーションを図り、マーケティング手法を確立することに注力する考えも示した。というのも、OPPOが日本でターゲットに据えるのは、他の国々と同様、若い世代。ただ、アプローチには、従来OPPOが取り組んできたのとは異なる手法が求められると考えている。中国などでは、有名芸能人を起用した大規模なプロモーションや、自社店舗の大量出店によってブランドを浸透させ、市場シェアの拡大につなげてきたが、日本の消費者は広告などに影響されにくいという。

深センにあるOPPOの専門店。中国や東南アジアなどには、こうしたOPPOの店舗が多数存在しており、ブランドの浸透に大きく貢献している
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