自分に合った英会話レッスンが作れる

 SXSWの常連である博報堂グループ(博報堂と博報堂アイ・スタジオ)も大きなスペースで、製品やサービスを展示していた。

 博報堂が展示したのは7つのプロトタイプ。このなかでユニークだったのが、小型のマイクデバイス「ELI(English Learning Intelligence)」で、人が話す日常会話を録音し、その内容から自動で英会話レッスンを作成する。仕事の内容や趣味など自分に合った内容の英会話であれば学習意欲が高まるという。ほかにも鏡に映った顔を認識して、その人に合った広告を表示する「Face Targeting AD」、鉛筆に装着すると書いた距離が分かる「TRACE」など、発想豊かなプロトタイプが目立った。

 また、メガネ型ウエアラブルデバイス「JINS MEME」と連携して、視線やまばたきで電子デバイスを操作する「JINS MEME BRIDGE Platform」は、元々は筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者を支援する目的で開発された。現在は一般人にまで対象を広げているが、SXSWの会場ではALS患者で一般社団法人「WITH ALS」の代表理事を務める武藤将胤氏が、視線やまばたきによるDJやVJをデモしていた。

襟元に装着して会話をすべて録音するマイク型デバイス「Eli」。録音した内容をスマホのアプリに送信し、クラウド上で解析することで英会話レッスンをカスタマイズできる
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Eli向けのスマホアプリ。録音した会話から単語を抽出し、どの単語を中心としたレッスンにするかなどを利用者がカスタマイズできる
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「Face Targeting AD」のデモ。顔を認識し、性別や状態などを判別して広告を表示する。ネットの世界では当たり前のターゲティング広告をリアルな世界でも可能にすることがそもそものコンセプト
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鉛筆キャップのように装着すると、鉛筆で書いた距離が分かる「TRACE」。勉強をテストの点数などの結果だけではなく、書いた距離という努力でも評価できる
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一般社団法人「WITH ALS」の代表理事を務める武藤将胤氏がブースに登場。JINS MEME BRIDGE Platformを活用してDJ/VJを披露した
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 4年連続の出展となる博報堂アイ・スタジオは「P2B(プロトタイプtoビジネス)」という概念を提唱。これは、さまざまなプロトタイプに広告的な発想を加えることでビジネスにまで昇華させるという考え方だ。すでに実証実験に入っている遭難防止のIoTデバイス「TREK TRACK」に加えて、ベビーカーのシェアサービス「RePHub」、位置情報を元に観光情報などを配信するデバイス「JACH」などが展示されていた。

登山者が携帯する「TREK TRACK」のモジュール。GPSなどが組み込まれており、登山者の位置などが遠隔地の第三者から確認できる。スマホと違って約5日はバッテリーで駆動するので安心という。今後はさらなる小型化を目指す計画だ
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