自宅でも、スマホで動画サイトを見たりゲームを長時間プレーしていると、データ通信をつい使いすぎてしまう。通信量を節約するには、自宅に無線LAN(Wi-Fi)ルーターを設置し、Wi-Fiで接続すべきだ。無線LANルーターにはスマホだけでなく、パソコン、タブレット、プリンターやテレビ、ゲーム機といったさまざまな機器も接続できる。

 しかし、いざ無線LANルーターを買ったり、古い機種から買い替えようとすると、種類が多く、どの製品を買ってよいか分かりづらい。そこで、2017年の無線LANルーターの選び方と、この春の代表的な製品を解説しよう。

無線LANルーターを選ぶときは「通信規格」「最高速度」「有線LANの速度」「付加機能」「アンテナの形状」を確認しておこう

選ぶときのポイントは?

 無線LANルーターは「通信規格」「最高速度」「有線LANの速度」「付加機能」「アンテナの形状」の5つのポイントを事前に確認しておくと選びやすい。

 いま、主流の無線LANの通信規格は802.11ac(以下、11ac)だ。現在売られている無線LANルーターや、ここ数年に発売されたパソコンやスマホ、タブレットの多くが11acに対応している。今から無線LANルーターを買うなら11ac対応のルーターがよい。

 11ac以前に広く使われていたIEEE 802.11n(以下、11n)の機器も、低価格帯の無線LANルーターとしていまだに多く売られているが、通信速度は11acよりかなり遅い。また、11n対応製品と最も低価格な11ac対応の価格差は1000円程度しかない。11ac対応製品は11nやIEEE 802.11g(以下11g)といった過去の無線LAN規格とも互換性があるため、過去の機器も接続できる。

最高速度は2000Mbps以上だが……

 11acや11nのルーターは、複数のアンテナで同時通信し、データの合成や復号を行う無線LAN技術の「MIMO(Multi-Input Multi-Output)」を採用している。

 11n以前に使われていた11gやIEEE 802.11bが1つのアンテナで1つのデータを送受信するのに対して、MIMOは複数のアンテナを使い複数のデータを同時に送受信できる。そのため、無線LANルーターに搭載するアンテナの本数によって、製品の最高速度が決まる。

 いま売られている多くの無線LANルーターの場合、アンテナ1本の製品の最高速度は、11acが433.3Mbps、11nは150Mbpsとなる。これが、アンテナ2本の製品になると11acが867Mbps、11nは300Mbpsで、アンテナ3本の製品は、11acが1300Mbps、11nは450Mbpsとなる。アンテナ数が多いほど最高速度が速くなる。

 11ac対応の無線LANルーターの最上位機種には、「Wave 2」と呼ばれる最新認証プログラムに対応した機種もある。変調方式やチャンネル幅を増加することで、規格以上の高速化を実現する。

 11ac対応の無線LANルーターの最高速度は、現在2166Mbpsや1733Mbpsだ。この速度で通信するには、パソコンやスマホ、タブレットも同等の速度に対応する必要がある。ただし、現時点でその速度でつなげられる端末はない。

 現在売られているパソコンは最高速度が433M〜867Mbps、ハイエンドパソコンの一部で1300Mbps、スマホやタブレットの最高速度も433M〜867Mbpsだ。最高速度で接続できるのは、無線LANルーター同士で通信したときのみとなる。

無線LANルーターの製品紹介ページには、規格と最大速度が記載されている(画面はバッファローのウェブページ)
[画像のクリックで拡大表示]