パナソニックがミラーレス一眼のフラッグシップモデル「LUMIX DC-GH5」を発表した。GHシリーズは、2009年に登場した初代モデル「LUMIX DMC-GH1」から動画撮影機能に注力したミラーレス一眼として知られており、GH5も映像制作などプロフェッショナルの現場で使える高性能な4K動画撮影機能を備えたのが特徴だ。

6Kフォト機能をいち早く搭載したパナソニックの「LUMIX DC-GH5」。実売価格は、ボディー単体モデルが24万円前後、レンズキットが27万円前後。発売日は3月23日だが、予約好調につき製品の供給に時間がかかる可能性があると発表された
[画像のクリックで拡大表示]

 もっとも、多くの写真ファンが注目しているのは、撮影した4K動画から高精細な写真を切り出す「4Kフォト」が進化し、6K動画から18メガ相当の写真が得られる「6Kフォト」に高画質化したことだろう。18メガの写真が30コマ/秒で高速連写できるというのは、プロ向けのデジタル一眼レフも青くなるレベルだ。画質に不満はないか、使い勝手はどれほどのものかをいち早くチェックしてみた。

4992×3744ドットの大きな写真が動画からの切り出しで得られる!

 まずは4Kフォトの仕組みをおさらいしたい。4K画質で撮影した動画から8メガ相当の写真を切り出す機能で、2014年に登場した高級コンパクトデジカメ「LUMIX DMC-LX100」が初めて搭載した。動画の1コマを切り出して1枚の写真を生成する機能は以前から存在したが、フルHD(1920×1080ドット)でも画質は粗く実用的とはいえなかった。だが、4K動画(3840×2160ドット)はフルHDの約4倍の解像度を持っており、通常の写真撮影に近い高画質の写真が得られる。4K動画は30フレーム/秒で記録されるので、実質的に「秒間30コマの超高速連写機能」として使え、一瞬のシャッターチャンスを容易に得やすいメリットもある。

 GH5が新たに搭載した6Kフォトは、動画撮影の画質を6K相当に引き上げたことで、切り出す写真を16メガ相当に高画質化したのがポイント。16メガというと、マイクロフォーサーズ規格のミラーレス一眼の画素数とほぼ同等であり、4:3比率の場合は4992×3744ドットの写真が得られる。スチル撮影並みのクオリティーを持つ写真が動画切り出しで容易に手に入ることで注目されているのだ。

6Kフォトと4Kフォトの切り替えやアスペクト比の変更はメニュー画面からできる
[画像のクリックで拡大表示]
4:3比率の場合、6Kフォトで撮影すると4992×3744ドットの写真が得られる
[画像のクリックで拡大表示]
左脇のドライブモードダイヤルに6Kフォト(4Kフォト)の専用ポジションを用意しており、ダイヤルを合わせるだけで6Kフォトでの撮影に移れるのは便利だ
[画像のクリックで拡大表示]

 実際に6Kフォトで撮影してみたところ、動画からの切り出しでありがちな独特のブレやもやっとした描写が見られず、メリハリや解像感のある仕上がりになった。撮影は基本的に動画撮影と同じなので、撮影時にシャッターの音は響かず(スピーカーから擬似的にシャッター音は出る)、一眼レフで高速連写した時のような「バシャバシャッ」という騒音や振動とは無縁なのもありがたい。

▼6Kフォトで撮影
ちょこまかと動き回る赤ちゃんも、6Kフォトならばベストショットを得やすい。撮影時にシャッターやミラーの騒音が出ないので、赤ちゃんの注意をそらさずに済むのもありがたい
[画像のクリックで拡大表示]
▼6Kフォトで撮影
噴水も6Kフォトでシャープに写し取れた。水しぶきのエッジ部分に現れやすいパープルフリンジ(紫色の色づき)もほとんどなく、画質は満足できる
[画像のクリックで拡大表示]

 6Kフォトで予想以上の高画質をもたらす要因になっているのが、写真を切り出して保存する際に前後のフレームの情報を合成して高画質化を図る「ポストリファイン機能」の追加だ。高感度撮影時は「時空間ノイズリダクション」が働き、高感度で発生するノイズを低減してくれる。ISO12800などの超高感度撮影では解像感の明確な向上が確認できたので、高感度で撮らなければならないシーンではあえて6Kフォトで撮影してみるのも効果的だろう。

高感度で撮影した6K動画から写真を切り出す際は、前後のフレームの情報を合成してノイズ低減を図る時空間ノイズリダクションが自動的に働く
[画像のクリックで拡大表示]