ニコンのデジタル一眼レフカメラ「D500」。同時に発表したプロ向けのフラッグシップモデル「D5」よりも高い注目を集めている。あまりの人気ぶりに、発売日が当初の3月から4月下旬に延びてしまった
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 2016年、早くも大きな話題となっているデジタルカメラの1つが、ニコンのデジタル一眼レフカメラ「D500」だ。APS-C型の撮像素子を搭載したニコンDXフォーマットのフラッグシップとなる高性能モデルで、野鳥やスポーツなど“動きもの”の撮影性能に磨きをかけた。撮影性能の高さが注目されているのはもちろんだが、「もう出ないと思っていた『D300S』の後継モデルが予期せず発表されて驚いた!」というサプライズでの登場が、写真ファンの注目を大いに集めることとなった。

 あまりの注目の高さに予約が殺到し、需要に応えるだけの十分な数量が確保できないとして、当初3月の予定だった発売時期が4月下旬に延期されてしまった。「3月でも待ちきれない!」と楽しみにしていた人には残念な結果となってしまったが、改めてD500で見逃せない5つの改良点をチェックしていきたい。

フルサイズ機のフラッグシップ「D5」と同じ感覚で操れるAPS-C機

 まずは、D500の立ち位置からおさらいしたい。ニコンのデジタル一眼レフカメラは、フルサイズのCMOSセンサーを搭載するシリーズ(「ニコンFXフォーマット」と呼ばれる)と、ひとまわり小さなAPS-C型のCMOSセンサーを搭載したシリーズ(「ニコンDXフォーマット」と呼ばれる)に大きく分けられる。昨今は、低価格化と小型化を図った「D750」や、有効3635万画素という高画素の撮像素子を搭載した「D810」などの登場で、フルサイズ機の注目度が高まっていた。

 APS-C型のCMOSセンサーは、おもに小型軽量の売れ筋モデル「D5500」や「D3300」で採用されており、「APS-C機は一般ユーザー向けの低価格モデルで、プロは使わない」という印象を持つかもしれない。だが、APS-C機はフルサイズ機と比べて望遠撮影性能や連写性能に優れるメリットがあり、野鳥や航空機、スポーツ競技など、遠くで素早い動きをする被写体に的確にピントを合わせて高速連写したいプロや写真愛好家も利用している。

 ふだん「D4S」などのフルサイズ機を使うプロや愛好家が利用するAPS-C機は、2015年3月発売の「D7200」が存在しており、高い評価を受けてきた。だが、操作性や耐久性、撮影性能などがフルサイズ機のフラッグシップとは若干異なり、「両者を併用する際に戸惑う」という声も寄せられていた。この1月、フルサイズ機のフラッグシップ「D5」の登場に合わせ、さまざまな仕様をD5と同等に仕上げたD500をAPS-C機のフラッグシップとして投入したというわけだ。

■フルサイズ機は「超高感度&高速連写」タイプと「高画素でじっくり撮影」タイプが存在
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ニコンのフルサイズ機は、あえて画素数を抑えつつ高感度撮影や高速連写性能を重視した「D5」(左)と、高感度や高速連写はソコソコに高画素での精細感を重視した「D810」(右)に分けられる
■フルサイズ機「D5」の装備や機能をそのままAPS-C機にしたような「D500」
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操作性や装備、圧倒的な高感度撮影など、D5の特徴をほぼそのまま受け継いだAPS-C機として登場したのが「D500」(左)だ。これまでの高性能モデル「D7200」(右)より、D5などのフルサイズ機との併用がしやすくなった
【ポイント】
・D500は、フルサイズ機のフラッグシップ機と併用したい人にとって待望のAPS-C機のフラッグシップ
・操作性や耐久性、撮影性能などはD5とほぼ同等、「APS-C版のD5」といった仕上がりに