任天堂が「Nintendo Switch」向けのオプションパーツ「Nintendo Labo」を2018年4月20日に発売すると発表した。プロモーション動画を公開したのみで、まだ詳細は不明だが、段ボール製のパーツを自分で組み立て、Switchと組み合わせることで、Switchを操作したり動きを連動させたりできる様子。「Switchの新しい遊び方」と話題は一気に広がり、段ボールメーカーの株価を押し上げるまでに至っている。だが、ゲームライターの野安ゆきお氏は「これは日本のゲーム産業から出るべくして出た商品」と指摘する。

 2017年3月に発売されて以降、歴代最速のペースの販売記録を更新中の「Nintendo Switch」に、世界中の誰もが予期していなかった、驚きの商品ラインアップが加わりました。「Nintendo Labo」です。

発表されたキットは2つ。「Nintendo Labo Toy-Con 01: Variety Kit」はリモコンカー、つり、おうち、バイク、ピアノが組み立てられる。価格は6980円 (C)2018 Nintendo
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「Nintendo Labo Toy-Con 02: Robot Kit」はリュック型のコントローラーキットを作り、それを操作して体感ゲームを遊べる。価格は7980円 (C)2018 Nintendo
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 この商品、ただのゲームソフトではありません。段ボール、ひも、輪ゴムなどが同梱されており、雑誌の付録などにある、子供向けの工作キットのようなものと言えばいいでしょうか。とはいえ、ただの工作キットでもありません。完成させた工作は、Switchと組み合わせることで、まるで命を吹き込まれたかのように動き出します。段ボールを組み立てて作った簡素なピアノは、鍵盤をたたくと音が鳴り、ちゃんと演奏できますし、段ボールを折り曲げただけのリモコンカーは、思いのままに動かすことができます。

 ――と、文章だけで説明されても、なにがなんだか理解できない方も多いでしょう。ぜひ公式サイトで公開された2分58秒の動画をご覧ください。段ボールで作っただけのものが動き出すという、魔法のような光景を目撃できます。

Nintendo Laboは自分で組み立て、Switchを使って操作する (C)2018 Nintendo
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 この不思議な現象を可能にするのが、Switchの右の「ジョイコン」(コントローラー)に付いているモーションIRカメラです。これは赤外線を使ってモノの形や動きを検知するための機能。それを段ボール製ピアノの内部に向けて装着することにより、どの鍵盤が押されているかを検知します。そして、それに応じた音をゲーム機本体で鳴らしている、という仕組みなのですね。

Nintendo Switchの右のジョイコン(写真では赤いほう)にはモーションIRカメラが付いている
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 リモコンカーは、「ジョイコン」の振動を利用しています。左右に装着した2つのジョイコンに、それぞれ違う振動をさせるよう、ゲーム機本体のタッチパネルで指示を出すわけです。これにより、段ボールを折り曲げただけのリモコンカーが動き出す、という仕組みになっています。

 昨今のゲーム産業は、テクノロジーの進化合戦の様相になりつつありましたが、任天堂は、そこに段ボールというローテク素材を持ち込み、ユーザー自身にものをつくる楽しさと、作ったものが動き出す喜びという、新しい遊びを提案してきました。きっと、全世界の工作好きの少年少女たちのハートをわしづかみにするでしょう。