米国・ラスベガスで、その1年間の家電トレンドを占う IT・家電の総合展示会「CES 2016」が開催された。

 CESでは、ソニーは4Kテレビの次に来る新トレンド「HDR」の高画質をアピール。新技術「Backlight Master Drive」を搭載したプロトタイプ製品を出展し、他社テレビより「4倍きれい」な高画質を披露した。

今年のソニーの映像トレンドは「HDR」
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2016 CESソニーブース
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肉眼で見たように感じる

 HDRとは、薄型テレビで表示する映像の輝度情報を拡張する、次世代の高画質技術(参考記事は「4Kはもう時代遅れ? テレビの新しい高画質『HDR』とは何なのか」)。そのポイントとなるのが、画面に表示できる最大輝度を表す「nit」(nitは明るさの度合いを示す単位)。同社のBacklight Master Driveプロトタイプは、HDRの推奨値であり、パナソニック、サムスンら他社の2016年モデルの1000nitを上回る、実に4倍となる4000nitの最高輝度を誇る。

 最大輝度のスペックが上がると、HDRの特徴でもある「光のまぶしさ」を正しく再現できる。実際に同社ブースのデモ映像を見ると、その強烈な光の世界に圧倒された。

 Backlight Master Driveのプロトタイプ製品で映画『アニー』のクリップを見ると、空や夕陽を照り返す水面のリアリティーは、まるで肉眼で見たように感じられた。また映画内のラスベガスの夜景では、ネオンは真っ赤な光のような高輝度のなかでも、色の違いが正しく再現されていた。

「Backlight Master Drive」で表示した映画『アニー』のクリップ
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LEDバックライトを非常に多く分割して表示
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消費電力は増えない

 Backlight Master Driveは、液晶テレビのLEDバックライトの光学設計を見直し、バックライトを多く分割している(非公開だが2000分割以上あると思われる)。また駆動アルゴリズムの高精度化なども行っている。

 また、圧倒的な明るさを確保しながら、消費電力は同社の既存の85型4Kテレビと同等。実はこの電力効率がよく消費電力が増えないというのが、一般的なテレビとして重要なポイントなのだ。

 CES 2016で披露された数ある液晶テレビのなかでも、HDRを「4倍きれい」に表示するBacklight Master Driveは、他社製品を突き放した高画質のトップだ言える。