2016年は、デジタル一眼や高級コンパクトなど高性能モデルを中心に魅力的なデジカメが多数お目見えし、写真ファンに高く評価された。そこで、各社の新製品を試用&購入する機会の多いカメラマンに、高い評価を与えたベストデジカメ3台を厳選してもらった。2016年に発売したデジカメ、もしくは2016年にカメラマンが購入したデジカメを対象とした。今回は、鹿野貴司カメラマンと三井公一カメラマンの2名のチョイスを紹介しよう。

【鹿野カメラマン:第1位】オリンパス「OM-D E-M1 Mark II」

 これは、もう迷うことなく「OM-D E-M1 Mark II」。初めて手にしたとき、直感でこのカメラは相当なものだと感じた。それを強く感じたポイントは、シャキシャキと軽快に撮れること。AE/AF追従連写で秒間最大18コマ、固定なら秒60コマという驚異的な連写速度もあるが、レリーズタイムラグや像消失時間が短い点も大きい。ファインダーをのぞいて撮影していると、まばたきをするような感覚でシャッターが切れる。もちろん、EVFの見え具合も良好。撮るのが楽しくなるカメラだ。

オリンパスが2016年12月に発売したフラッグシップモデル「OM-D E-M1 Mark II」。ボディー単体モデルの実売価格は21万8000円前後だが、現在多くの販売店では在庫を切らしており、次回入荷未定としているところが多い
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 さらに、特徴的であり魅力でもあるのが5軸のボディー内手ブレ補正機構だ。僕も「OM-D E-M5 Mark II」を使っていて、その恩恵はよく体感しているつもりだが、それがさらに強化された。試しに、夜の交差点で2秒のスローシャッターで手持ち撮影をしてみたが、驚くことに約8割がブレておらず、残りの2割もSNSに載せる程度ならまったく問題ないわずかなブレだった。

 しかも、これは私物の「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」という、手ブレ補正機構を内蔵していないレンズを使った場合の話。E-M1 Mark IIと同時に発売した「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4 IS PRO」は手ブレ補正機構を内蔵しており、ボディー内手ぶれ補正機構と組み合わせることで約6.5段分もの補正が可能だという。実際に一度借りて使ったときは、被写体に張り付くかのようなファインダー像にびっくりした。

 ただこの12-100mm、カメラ関連のメディアで引っ張りだこのようで、広報用の機材が順番待ちの状態になっている。「2016年ベスト交換レンズ」(記事は後日公開)でも選びたかったのだが、この記事に掲載するための作例を撮ることができなかった。ならば買っちゃおうかとも思ったのだが、当然のごとくどの量販店でも品切れ中。残念!

 しかしながら、E-M1 Mark IIは実にいいカメラ。オリンパスのカメラは「ここが改良されたらいいのに…」と感じた点を後継機種でほぼ反映させてくるが、このカメラはさまざまな改良点があって非の打ちどころがない。個人的にも欲しいけれど、12-100mmとセットだと30万円超えだよなぁ……と新年早々ため息な今日この頃です(笑)。

これが2秒のシャッター速度で手持ち撮影したカット。回析現象で少し描写が甘くなってしまったが、逆にいえばそれが分かるくらい止まっているということだ(M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO使用、ISO200、2秒、F7.1、38mm相当)
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