キヤノンのフルサイズ一眼レフとしてはもっとも低価格となる入門機「EOS 6D Mark II」。多くのプロが愛用する主力モデル「EOS 5D Mark IV」と比べて装備や機能を簡略化しつつ、低価格化や小型軽量化を図った
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 キヤノンは2017年6月29日、フルサイズデジタル一眼レフカメラの新製品「EOS 6D Mark II」を発表した。2012年11月に発売した「EOS 6D」の後継モデル。デュアルピクセルCMOS AF対応の新型CMOSセンサー(有効2620万画素)を搭載してライブビューや動画撮影の性能を高めたほか、キヤノンのフルサイズ機では初めてバリアングル液晶を搭載した。連続撮影速度も秒6.5コマ/秒に高めた。価格も抑え、手ごろな価格で買えるフルサイズ一眼レフとしてAPS-C機からのステップアップや古いフルサイズ機からの乗り換えを狙う。

 実売価格は、ボディー単体モデルが22万5000円前後、標準ズームレンズ「EF24-70mm F4L IS USM」が付属するEF24-70L ISレンズキットが32万5000円前後、「EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM」が付属するEF24-105 IS STMレンズキットが27万円前後。発売はいずれも8月上旬の予定。

常用感度はISO40000にアップ、拡張時は10万超え

 改良点は多岐にわたる。撮像素子は有効2620万画素のフルサイズCMOSセンサーで、画像処理エンジンは最新のDIGIC 7を搭載する。デュアルピクセルCMOS AF対応なので、ライブビュー撮影時や動画撮影時もスムーズにピントが合うようになった。動画はフルHD/60pで、4K動画への対応は見送られた(4Kタイムラプスには対応)。常用ISO感度は最高ISO40000、拡張時はISO102400まで対応する(動画撮影時は最高ISO25600)。

EOS DIGITALの中級機らしい存在感のあるデザインを継承する。内蔵ストロボは搭載しない
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EOS DIGITALのフルサイズ機では初となるバリアングル液晶の搭載が改良の目玉。8方向に操作できるジョイスティックタイプのマルチコントローラーは搭載しない
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液晶パネルの上部にある操作ボタンは、EOS 5D Mark IVとわずかに異なる
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 オートフォーカスの測距点はEOS 6Dの9点から45点に強化したほか、人物にピントを合わせやすくなる色検知AFにも対応。背面液晶は、待望のバリアングル液晶を搭載し、タッチによるピント合わせや撮影も可能。ファインダーの視野率は約98%、倍率は0.71倍。ワイヤレス機能はこれまでのWi-Fiに加え、Bluetooth LE(Low Energy)とNFCを新たに搭載した。GPS機能も搭載する。

オートフォーカスの測距点は45点に増えた。中央寄りの構成となる
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 本体の重量は約685gで、約680gだったEOS 6Dからわずか5gの増加にとどめた。約800gのEOS 5D Mark IVと比べて100g以上軽く、APS-C中級機のEOS 80D(約650g)と比べても約35gほどしか重くない。

 現在フルサイズ機の主力となっているEOS 5D Mark IVは、商業撮影や映像制作などの業務で写真や動画を撮影するプロに向けた機能が充実しており、趣味で撮影したい一般の写真ファンには過剰といえる部分もある。実売価格も約40万円とかなり高価だ。機能を絞り込みつつバリアングル液晶やワイヤレスなどの装備を備えたEOS 6D Mark IIは、実売価格も22万5000円前後と手ごろで、趣味層にとって魅力的な存在となりそうだ。

(文/磯 修=日経トレンディネット)