中国でネットワーク機器を販売しているTP-Linkの日本法人ティーピーリンクジャパンは2017年6月12日、広範囲で安定した無線LAN環境を手軽に作れる家庭向け無線LANルーター「Deco M5」を発表した。

ティーピーリンクジャパンの無線LANルーター「Deco M5」、手のひらサイズでシンプルなデザイン
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セキュリティ機能搭載で接続機器を丸ごと保護

 Deco M5の特徴は、複数のDeco M5を使って広範囲に電波を届けるメッシュネットワークを構築する機能を備えること。接続中のスマートフォンやパソコンなどは、最も強い電波が出ているDeco M5に自動的に接続されるので、ユーザーはどのDeco M5に接続しているのが気にせずに利用できる。2階建ての家や広いマンションなど、1台の無線LANルーターでは電波が届きにくい環境に向いているとしている。最大で10台を使ったメッシュネットワークを構築できる。

2LDKのマンションなら1台で、2階建ての家や3LDKのマンションなら2台、3階建てや4LDKクラスのマンションなら3台使うのを推奨している
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 接続している機器を保護するセキュリティー機能も特徴。悪意あるサイトのブロック、コンピューターウイルスなどの侵入防止、感染した機器の隔離などに対応した、トレンドマイクロのアンチウイルス機能を3年間無料で利用できる。パソコンやスマートフォンだけでなく、セキュリティ対策ができないIoT機器をこの機能により保護できるという。そのほか家族一人ひとりに合わせてインターネットの利用制限をかける機能なども備える。

 外観は小型の円形で、端子はLAN/WAN兼用の有線LANポートが2基と、電源用にUSB Type-Cポートを備える。Bluetoothを内蔵し、設定作業はBluetooth接続のスマートフォンで行う。無線LANルーターにはLEDランプが複数ついているが本製品は1つだけで、その点灯の仕方で状態を判別する。

有線LANポートはLANとWAN共用。USB Type-Cは電源コネクターとして使う
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底面にはリセットボタンがついている。壁掛け用のフック穴はない
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 対応の無線LANの規格はIEEE802.11a/b/g/n/acで、最大通信速度は5GHz帯が867Mbps、2.4GHz帯が400Mbps。3つのルーターをセットにしたパッケージは6月22日発売で、実売価格は3万3000円。発売日未定だが単品販売も予定されており、実売価格は1万2000円となっている。

 中国のTP-Linkは無線LAN機器で世界的に大きなシェアを持つ企業。日本市場には約1年半前に参入し、これまでは高機能や通信速度を売りにしたマニア向けのハイスペックな製品や低価格の製品を中心に販売していた。今回のDeco M5は、メッシュネットワークなどの付加価値を武器に広く一般ユーザー層をターゲットにしている。家庭向け無線LANルーターは、国内ではバッファロー、NEC、エレコムなどのライバル製品が多く競争が激しいが、その中でTP-Linkの製品がどれだけ受け入れられるのか注目したい。

(文/湯浅英夫=IT・家電ジャーナリスト)