フランスの新興モバイル端末メーカー、Wiko(ウイコウ)は2017年2月14日、日本市場への参入とスマートフォン「Tommy」を発表した。発売は2月25日で、価格は1万4800円。大手量販店などの店頭に並ぶほか、一部のMVNOと採用に向けた交渉をしているという。

Wikoの5型スマートフォン「Tommy」。大手家電量販店などで販売するほか、MVNO事業者での取り扱いも検討している
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激安スマホだが、手に持つとしっかりした作りで安っぽさは感じられない。背面のカメラはソニー製のセンサーを使っている
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 「Tommy」は5型のディスプレーを搭載するSIMロックフリーのスマートフォン。主なスペックは、プロセッサーが4コアのSapdragon 210、メモリー容量が2GB、ストレージは16GBなどとなっている。1万4800円という低価格とフランスらしいデザイン・カラーなどが特徴で、主なターゲットは10~20代の若者としている。

 とはいえ、安さとデザインで若者に売り込むという戦略が単純にうまくいくとは思えない。同時にSIMなどを契約しなくても1万4800円という価格は確かに安い。だが、契約は必要になるが1万円を切る激安スマホがすでに販売されているし、大手携帯電話キャリアが学生向けに学割プランを提供するなど、日本市場において若者の取り込みは容易なことではない。

3色のカラーバリエーションがあり、今後さらに3色追加予定。青色(ブリーン)はWikoのコーポレートカラーだ
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 実はWikoもTommy単体で日本市場を攻略できるとは思っていない。その戦略は、WikoのグローバルのWebサイトを見れば分かる。ケース、ヘッドセット、Bluetoothスピーカー、心拍などを測れるスマートバンドなど、激安スマホメーカーとしては驚くほど多彩なアクセサリーをそろえている。Wikoでは、Tommyを多彩なアクセサリーと一緒に、音楽、スポーツ、SNS、ストリーミングサービス、ゲームなどを楽しむための“エンターテインメントガジェット”と位置付けている。

Tommyはエンターテインメントガジェットという位置づけ
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 ウイコウ・ジャパンの前田社長は、「日本では、親が子どもの携帯電話代を負担しすぎている。Tommyは子どもが自力で買って、エンターテインメントを楽しめる端末」と述べた。つまり、Tommyは若者がアクセサリーと一緒に自力で購入できる低価格の端末として投入される。Wikoのこうした戦略が日本の若者に受け入れられるのか注目したい。

(文/湯浅英夫=IT・家電ジャーナリスト)

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