パンよりもご飯のほうがバランスの良い食事になりやすい

 アスリートの食事を研究している日本大学 理工学部 体育研究室の難波秀行准教授は、食事におけるご飯の有用性について次のように語った。

 「アスリートは使うエネルギーが多いので主食であるご飯、炭水化物をしっかり摂るように指導しています。実は炭水化物はトレーニングの後30分後までに摂取すると効率良くエネルギーとして吸収することができます。また、われわれが4年前に調査した結果では、炭水化物の摂取量が少ない選手のほうがケガをする傾向があることが分かりました」

 もちろん、一般の家庭でも朝食のご飯は大切と、難波准教授は話す。

 「朝食を毎日摂取する子どものほうが体力、学力ともに高いという調査結果を文部科学省が報告しています。朝食でパンと牛乳だけというケースもありますが、ご飯だけ食べるということはあまりないと思います。ご飯にすることで、おかずや副菜も一緒に摂るという習慣も身に付きますので、バランスの良い食事ができるようになります」

日本大学 理工学部体育研究室 スポーツ医学博士 難波秀行准教授
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 日本大学では、公認スポーツ栄養士の農学博士 松本恵准教授が率いるチームが栄養面で選手たちのサポートをしており、チームのスタッフが週に2回食堂を訪れ選手たちに食事の指導を行っている。松本准教授のチームでは既に2020年の東京を見据えて、候補として期待されている選手たちに食事面でのサポートを行っているとのこと。

日本大学の公認スポーツ栄養士 松本 恵 准教授が率いるチームのスタッフが週に2回、食堂を訪れ、選手たちに食事の指導を行っている
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 最近では低糖質ダイエットなどが流行し、ご飯を食べないという人もいるが、糖質は体に必要な栄養素だ。むろん摂り過ぎると肥満の原因になるが、必要量以下に抑えてしまうと体にとっては害となる。健康やスタイルの良い体を作るためには、やはり極端な偏食や食事制限はせずバランスのいい食事を心がけるのが良いようだ。

(文・写真/シバタススム)