ifs未来研究所所長の川島蓉子です。ここ数年、創造的な経営とか、クリエイティブシンキングという言葉をよく耳にします。ただ、企業で働いている人たちは、あまり元気がないような――「新しい提案をしても前例がないと却下される」「確証がないことに挑戦していくら儲かるのか」という言動が少なくないというのです。

 一方、優れた経営トップの方とおしゃべりしていて、必ず出てくるのは「勘」や「感」が大事だということ。それなのに、現場とどうしてこれほどの乖離が生まれてしまうのか。創造や想像、勘や感とは、理論や理屈、売り上げや利益に比べ、分かりづらい物差しなのは確かです。だから、経営トップが理解していても、その本質的な意図や意味は、大組織ほど、実行に移しにくいのかもしれません。

 そこで、「この人の『勘』や『感』に対する見方を知りたい!」と思った方にお会いして、根掘り葉掘り聞いてみることにしました。そこには、これからの仕事に求められる、新しい物差しがあるに違いないと思ったからです。それも、難しい書き言葉ではなく、分かりやすい話し言葉で。読者の皆さんにとって、未来に向けたヒントがどこかにあればうれしいです。

川島 蓉子(かわしま・ようこ)
川島蓉子(かわしま・ようこ) 1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。
日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、などがある。1年365日、毎朝午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている。