自分がもし死んだら、家族がもし亡くなったら、そのパソコンやスマホのデータ、ネット銀行やSNSのようなオンラインサービスのデータなど、残されたデジタルデータはどうなってしまうのか? どんな備えをしておくべきなのか? そんな「デジタル終活」について、デジタル遺品研究会ルクシー代表理事の古田雄介氏が解説していく。

 今は誰しもが無料でインターネット上にデジタル資産を量産できる時代だ。SNSのアカウント、ブログ、ホームページは送受信可能なメールアドレスとハンドルネーム、それに携帯電話番号さえあれば即座に作れる。そこに写真や日記を投稿したり、コメント欄やダイレクトメッセージでほかの人とやりとりすれば、他に替えの効かない資産になるだろう。

 では、これらのオンライン資産は持ち主の死後にどんな道を辿るのだろうか?

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遺族による引き継ぎがあっても没後10年以上の存続はレア

 印象的なホームページがある。

 糖尿病を患う男性が運営する「落下星の部屋」というサイトで、右目の失明や両足を切断する過程など、悪化する健康状態を一人称でフランクに、そして詳細に綴った手記が多くの人の心を掴んできた。管理人さんは2002年に亡くなったが、現在もサイトは健在だ(正確には2016年下旬からしばらくアクセスできない時期が続いた)。

「落下星の部屋」のトップページ。掲示板など一部コンテンツは機能していないが、メーンの文章は当時のまま読める
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 また、時代劇番組の研究サイトとして名を馳せた「印玄のホームページ」は管理人さんが1999年4月に亡くなっているが、こちらも存続している。70代のテレビ時代劇の貴重な研究資料として、往年のホームページブーム全盛期を思い出させるページとして、今日も全世界に公開されている。

「印玄のホームページ」。初代管理人さんの没後に有志が引き取り、ミラー化させた
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 こうした没後10年以上、20年近く存続しているサイトはとても珍しい。