さまざまなメーカーから続々と発売されるワイヤレスイヤホン。左右をつなぐケーブルがない完全ワイヤレスイヤホンや、ノイズリダクション機能付きのもの、とにかく低額なものなど、幅広い。どれを買えばいいんだろうと迷っている人も多いはず。そこで、この連載では、ワイヤレスイヤホンを愛用しているライター陣が、今使っているイヤホンとそれを選択した理由をつづる。

 この記事で紹介するのは、元ジャズミュージシャンのライター、湯浅英夫の場合。日経トレンディネットの連載「湯浅の穴」でも様々なオーディオ機器も紹介している彼がワイヤレスイヤホンを使い始めたのは昨年から。音への不満や充電の面倒くささから、有線のヘッドホン/イヤホンを長年使っていたが、最近になってやっと納得できる製品が出てきたという。その製品とは?

 自宅では以前ならステレオ装置、最近はスマートスピーカーやBluetoothスピーカーで音楽を聴くことが多い。音楽の細かい部分までよく聴きたい、あるいは仕事でテープ起こしをしたいといったときはヘッドホンの出番で、実は「イヤホン」は自宅ではあまり使っていない。

 ヘッドホンのメインはオーストリアのオーディオブランド、AKGの「K240 Studio」で、もう10年近く使っている。高級機種ではないが、引き締まった音で各楽器の音を聞き分けやすい。頭を挟む力は弱め、耳に当たるイヤーパッドは固めで長時間楽に使える。しかしさすがにくたびれてきた感じがするので、そろそろ買い換えたいところ。ほかにB&O Playの「Form 2i」も愛用している。こちらはヘッドホンというより耳元で鳴らす小型スピーカーといった感じが面白い。デザインもいい。

だいぶくたびれてきたが、まだ現役で使っているAKGの「K240 Studio」
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 イヤホンを使うのは主に外出時だ。趣味と運動を兼ねて徒歩で近場の神社仏閣や史跡巡りをすると仕事の移動時間に使っている。有線で長く使っていたのがJVCの「HP-FX500」で、木の振動板を使うという面白さに引かれて購入したもの。解像感や高音域のヌケにはやや欠けるが、ベースの音に弦の弾力感が感じられるところが気に入っている。

 数年前に買ってメインにしていたのが、ゼンハイザーの「IE60」。きめ細かさやアタックの鋭さが感じられる音で、低音もしっかり出ている。1万円台後半の価格とは思えないコスパのいいイヤホンだ。最近まで使っていたのはパイオニアの「SE-CH9T」で、中音域がやや弱いがスッキリと整理された聴きやすい音だ。1万円を切る価格で、これもコスパがいい。

左から、JVCの「HP-FX500」、ゼンハイザーの「IE60」、パイオニアの「SE-CH9T」
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 Bluetoothイヤホンは、以前は“どうせ音が悪いし……”と思ってあまり使っていなかった。何度か手を出してみたが、いずれも長続きしなかった。音もあるが、ひんぱんにケーブルに接続して充電するのが面倒なことや、装着感のいいものになかなか出会えなかったことも原因だ。