日経BPnet セカンドステージに「くるまのわざ」として連載していたものを再編集して掲載しました。初出は2007年12月13日です。記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。

世界初のオールFRPモデル ロータス・エリート

外見はただの小型スポーツ・クーペというプロポーションだが、世界初のFRPモノコックという、特徴的なボディシェルの持ち主
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 ロータスというブランドは、誕生以来今日までつねに独自のポジションにある。生産台数でいったら採るに足らない小メーカーであるが、もう半世紀以上そのブランドを保ちつづけているのは、もはや自国の資本によるブランドがほとんど存在しない英国にあって、際立っている。

 レースが好きでアイディアマンでもあった、コーリン・チャプマンという人物の立志伝のようにしてロータス社は誕生し大きくなっていったのだが、その初期の作品のひとつがこのロータス・エリートである。のちに、その名前を復活させたモデルも登場したことから、クルマ好きをはじめ一般には敬意を込めて「オリジナル・エリート」と呼ばれる。

 このエリートの注目すべき最大のポイントは、1950年代に早くも当時の新素材、FRPでつくられていることだ。それもボディだけでなく、シャシーまでがFRP製という、世界で初のオールFRPモデル。それを実現するためには、数多くのプロトタイプによる試作、修正が加えられたという。