豪華な高級高性能GTという位置づけ

美しいフォルムを見せるフェラーリ250GTO。ロング・ノーズ/ファストバックのスタイル、カムテイルとスポイラーの先駆だ
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 具体的にいうと、エンジンはフェラーリ250GTに共通の「1気筒当たり250cc」(それがフェラーリの伝統的なモデル名の由来である)つまり総排気量3.0L級のV12気筒エンジン。DOHCが登場するのにはまだ10年早く、SOHCのままだが圧縮比を高め6基のキャブを装着するなどして、300PSつまり1L当たり100PSという高出力を実現している。潤滑もドライサンプ化された。ギアボックスは5段。フェラーリは早くから重量バランスを考え、トランスアクスル方式を採用するが、この時代はまだエンジン直結だ。

V12気筒2992ccエンジンが標準だが、レースによっては写真のような3967ccエンジンを搭載したものもあった
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 フェラーリ250GTは、豪華な高級高性能GTという位置づけで、ホイールベース2600mmのシャシーを持っていたが、それとは別にレース等で取り回しがいい「SWB」(ショート・ホイールベース)というスポーツ・モデルをつくっていた。フェラーリ250GTOはいうまでもなく2400mmのショート・ホイールベース・シャシーを用いた。幸運にもドライブする機会を得たが、思いの外ソフトで、しかしシャープな足周りの印象に感銘を受けたのを憶えている。