日経BPnet セカンドステージに「くるまのわざ」として連載していたものを再編集して掲載しました。初出は2008年4月10日です。記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。

ジープ気分を強調した「将軍・パジェロ」

高速道路をかける三菱パジェロ。これは「メタルトップ・ワゴン2000ターボXL」というモデルで、ターボ付145PSエンジンで快走
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 いまや、日本車が世界を席巻する存在であることは誰もが認めるところだが、いまから四半世紀前には、まだいくつかのヒット作が世界でその名を知られるくらいのものであった。そんな日本発のヒット作のひとつに「パジェロ」がある。世界では「ショーグン(将軍)」の名で知られていたものだ。

 ここで採り上げるのは1980年代中盤の三菱パジェロ「メタルトップ・ワゴン2000ターボXL」。その名前からも、パジェロのポジションが伝わってくる。

 すなわち、三菱は米国ウィリス社のジープをライセンス生産し、国内で「ジープ」を登録商標にしてきた。「軍用」ジープの流れを汲む、ヘビー・デューティ、プロユースといったような印象の4WDだ。

 パジェロというネーミングは1973年の東京モーター・ショーでデビューした。それは本格的ジープをレジャー用オフロードカーにできないかということを模索したショーモデルで、「ホンモノのジープを駆って野山を縦横に走ってみたい」という若者向けのアピールだった。

 J52型ジープを、第ニ次大戦型ジープの顔つきにし、一方でロールオーバー・バーやフォグランプ、太いタイヤなどを装着し、ジープ気分を強調した。