日経BPnet セカンドステージに「くるまのわざ」として連載していたものを再編集して掲載しました。初出は2007年10月18日です。記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。

生産の手法は高性能モデルの公式となる

トヨタ1600GTは隠れた名車として知る人ぞ知る存在。ボディはトヨタ・コロナHTで、それに憧れのトヨタ2000GT譲りのディテールがアレインジメントされている
[画像のクリックで拡大表示]

 トヨタのGTカーといえば、すぐに最高峰のトヨタ2000GTを思い浮かべるだろうが、その影に隠れたような存在になっているトヨタ1600GTも忘れてはなるまい。

 1967年に発売され、わずか1年余りの間だけ生産され、台数としても2229台しかつくられなかった。にもかかわらず、いくつかのエポックを残したクルマとして、ちょっと捨て置けない1台となっている。

 当時、上にはトヨタ2000GT、下にはライト・ウエイトのトヨタ・スポーツ800があり、その間を埋めるというのがコンセプトであった。その生産の手法はのちのちのこうした高性能モデルのひとつの公式のようになったものだ。