日経BPnet セカンドステージに「くるまのわざ」として連載していたものを再編集して掲載しました。初出は2007年2月22日です。記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。

オープンカー不毛の時代に登場

 昨今はちょっとしたオープンカー・ブームだという。確かに、街中でオープンを見る機会はグッと増えた。とりわけ欧州のブランドでは各社、積極的にオープン・モデルを設定している。この、現代のオープン人気の扉を開いたのが、日本発、マツダのロードスターだったというのをご存知か。

ユーノス・ロードスターのサイドビュー。いわゆる「幌型」、ソフトトップを持ったフルオープンのスポーツカーだ
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 もともとオープン・スポーツカーはクルマのひとつのスタイルとして、それこそ自動車発祥から連綿としてつくられつづけてきた。それが一旦、姿を消したことがある。ひとつに安全基準等の要望を満たし得なかったこと。

 加えて、ユーザーがオープンに飽きていたことが消滅の理由だったが、いずれにせよ、1980年代後半には、一部のマニアックなモデルを除いて、オープン・スポーツカーはほとんど見ることができなくなっていた。

 そうした時代にユーノス・ロードスターが登場してきた。ユーノスなどというブランド名も懐かしくなってくるが、いくつかの現在とは異なるバックグラウンドのもとで、1989年、ロードスターは発表された。手前ミソで恐縮だが、拙著「名車を生む力」(2003 年、ニ玄社刊)で、ロードスターの生みの親といっていい元マツダの立花啓毅さんを取材させていただいた。